イラン外相、「外国の干渉により、シリアでの平和の実現が遅延」
イランのザリーフ外務大臣が、「シリアでは、外国の干渉により平和の実現が遅れている」と語りました。
ザリーフ大臣は25日水曜、ベルギー・ブリュッセルでのシリアに関するEUの2回目の会議において、「シリアでの主な優先事項は停戦の成立だ」とし、「イランはロシアやトルコと歩調を合わせて、シリアでの緊張緩和地帯の拡大に向け努力している」と述べています。
シリアでの平和の実現を目的とした、カザフスタン・アスタナでの会合はイラン、ロシア、トルコのイニシアチブにより昨年1月からスタートしました。
この会合の主な成果は、シリア国内に緊張緩和地帯が設けられたこととされています。
ザリーフ大臣はまた、「この措置は、シリア危機が同国の独立や領土保全の完全な尊重、そしてシリア国民の意志や主導による、政治的かつ包括的なプロセスにより解決できる、という認識に基づき行われた」と述べました。
さらに、「イランは近年、シリア領内の難民や封鎖された地域の住民をはじめとする、シリア国民への人道支援に、積極的にかかわってきた」としています。
ザリーフ大臣はまた、「イランは、シリアの復興再建に向けて同国の政府との協力を開始した」とし、「イランは、これに関して他国とも協力する用意がある」と語りました。
シリア問題をめぐるEUの2回目の会議は25日水曜、イランを含む80カ国の政府関係者が参加し、EUと国連が共同で議長を務める中、ブリュッセルで開催されました。
「シリアと地域の将来への支援」をテーマとするこの会議には、EUのモゲリーニ外務安全保障政策上級代表や、国連のグテーレス事務総長、そしてデミストゥラ国連シリア問題担当特使も出席しています。
シリア危機は2011年、サウジアラビア、アメリカ、およびその同盟国の支援を受けたテロ組織の大規模な攻撃により勃発しました。