1月 23, 2020 20:02 Asia/Tokyo
  • 西アジアにおけるアメリカ軍
    西アジアにおけるアメリカ軍

イランのタフテラヴァーンチー国連大使が、「西アジア地域の不安定の元凶は、この地域におけるアメリカの軍事行動や挑発だ」として、「そうした挑発行為の最新の事例が、イラク・バグダッド空港付近で起こったソレイマーニー・イランイスラム革命防衛隊司令官のテロ暗殺である」と語りました。

タフテラヴァーンチー大使

タフテラヴァーンチー大使は22日水曜、西アジアおよびパレスチナ問題を議題とした国連安保理会議において、「ソレイマーニー司令官のテロ暗殺という臆病な行為は、国家テロの明らかな例、かつ、国際法の原則への歴然とした違反であり、アメリカの国際的な責任につながる」と指摘しました。

アメリカのトランプ大統領の挑発行為は、世界を様々な危機に直面させており、中でも西アジア地域はアメリカの軍事・政治面での挑発行為の影響にさらされています。

西アジア地域は、テロの道具としての利用、イラクやシリアでの軍事駐留、シオニスト政権イスラエルへの軍事・政治面での支援、軍事的挑発といったアメリカの行動により、現在危機に直面しています。

被占領地パレスチナにおけるイスラエルの好戦的な政策への支持、アラブ諸国の反動的な政権が打ち出す挑発政策への支持、イラクでの挙国一致政府発展のプロセス(政府および国家建設プロセスの発展)の阻止、そして最終的には最近のソレイマーニー司令官のテロ暗殺による軍事的挑発劇により、アメリカは今や西アジアの情勢不安扇動国となっています。

アメリカは、テロとの戦いを大義名分として西アジアに駐留していますが、シリアでは、テロ組織ISISへの対抗を謳い文句とした米主導有志連合軍を隠れ蓑に、同国の石油資源を狙っています。イラクでは、同国の繁栄の妨げとなり、ついにはテロやアメリカの破壊政策と戦う真の司令官と言える人物を暗殺しました。

アメリカのこうした政策のもたらす結果は、西アジア地域での情勢不安や不安定の継続以外にはありません。結論として、地域的な安全保障や平和の確保に向けた最も効果的な道は、西アジアという一触即発の地域からのアメリカ軍の撤収・撤退ということになります

ソレイマーニー司令官のテロ暗殺が起こった後の今日、これまで以上に西アジア地域からのアメリカ軍撤退に向けた下地は整っています。それは、イラクをはじめとする地域諸国の世論が、ソレイマーニー司令官の暗殺により、アメリカの素顔や本質を見抜いたからです。

イラクやイランで開催された数百万人規模でのソレイマーニー司令官の葬儀、そして西アジア全域で同司令官とその同行者の追悼記念式典が開催されたことで、地域からのアメリカ軍の本当の意味での撤収という、民衆の真の要望の実現に向けた準備が整っており、地域の諸国民の間の反米感情はこれまで以上に高まっています。

ソレイマーニー司令官の暗殺により、もはや西アジアや世界でアメリカをテロと戦う国だと主張する国はごくわずかとなっています。こうした状況において、ソレイマーニー司令官暗殺というアメリカの挑発行為への厳しい報復やその最終的な結果は、西アジアからのアメリカ軍の完全な撤退ということになり、それこそがこの地域への平穏や安定の回復の唯一の道なのです。

 

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