サウジで、死刑判決の件数が増加
レバノン・ベイルートに本社を置くアラビア語新聞アル・アフバールが、サウジアラビアでの死刑判決の件数の増加に触れ、法定年齢に達しない40人の死刑囚が現在、執行待ちの状態にあると報じました。
この報道によりますと、サウジアラビアでは既に、今年に入ってからの死刑執行件数が56人に増加しており、法定年齢以下の者を含むほか40人が執行待ちだということです。
サウジ政府が以前に死刑政策の修正を約束したにもかかわらず、実際に行われたのは、抗議の拡大を防ぐため集団処刑を回避し、個人単位の執行を進めることでした。
その理由は、個人単位の処刑は、秘密裏に時期を分散して行われるため、抗議を引き起こすこともないからです。
この報道ではまたサウジ当局が去る9月5日、ある死刑囚を家族への通知なしに処刑し、さらにその1ヶ月前には別の若い死刑囚を処刑したとされています。
これにより、今年に入ってからサウジでの処刑された人々の数は56人に達しており、そのうち7人は刑法で定められた処罰によらず、裁判官個人の判断で処刑されています。
昨年は複数の人権機関が、サウジでの政治犯や未成年者の死刑の執行停止を求めました。
これに先立ち、英国の人権団体「レプリーブ・刑執行の猶予」も、「サウジでは、サルマン現国王の時代になってから死刑の執行件数がほぼ倍増している」と報告しています。
レプリーブはまた、「2015年にサルマン国王が政権を掌握してから、同国で800人が処刑されている。一方で、2009年から2014年までの期間におけるこの数は423件だった」としました。
複数の報告によりますと、サウジアラビアは2019年だけで185人を処刑しており、これは近年で最多数とされています。
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