人権擁護活動行うサウジ王女が、3年拘束の末に釈放
1月 10, 2022 18:14 Asia/Tokyo
人権擁護活動のために娘とともに3年前から拘束されていたサウジアラビアのバスマ・ビント・サウード王女が、裁判なしで釈放されました。
サウジ情報筋は、同国第2代国王サウード1世の末子であるバスマ王女が、娘とともに6日木曜、3年間の拘束の末に釈放されたことを報じました。
米CNNアラビア語によりますと、同王女は拘束されていた期間中に告訴を受けたり裁判所に出頭することなく、今回釈放されました。サウジの反体制派は、王女が拘束された理由は国内の人権侵害を批判したことにあったとしています。
王女は3年前、病気治療のためスイスへ渡航する直前、娘のソフード(Souhoud bint Shuja Al-Sharif)氏とともに拘束されました。
サウジの人権団体「ALQST・フォー・ヒューマンライツ」はツイッターにおいて、2019年3月に拘束され刑務所に送られていたバスマ王女と娘が釈放されたことを伝えました。
王女の家族は、彼女がサウジ首都リヤド近郊にある政治犯専用のアル・ハイル刑務所に入れられていたと語っています。この刑務所は政治活動家や人権活動家の間で、様々な拷問と収容者対する大規模な人権侵害を行う場所として知られています。
サウジのムハンマド皇太子は、後継者の地位についてから国王にかわって同国の実権を握り、これまでに数十人の王族を刑務所に送りこみました。その中には、現サルマン国王の弟で以前内相を務めたアフマド・ビン・アブドゥルアジーズ王子や、元皇太子のムハンマド・ビン・ナーイフ王子も含まれています。