国連事務総長が、一方的な対イラン制裁解除の必要性を強調
(last modified Tue, 28 Jun 2022 08:38:52 GMT )
6月 28, 2022 17:38 Asia/Tokyo
  • グテーレス国連事務総長
    グテーレス国連事務総長

グテーレス国連事務総長が、安保理決議2231の実施に関する自身の第13回目の報告において、一方的な米の核関連対イラン制裁の解除の必要性および、イランが核合意による経済的利益を得るべきことを強調しました。

イルナー通信によりますと、国連本部のある米ニューヨークにて今月30日に、安保理決議2231および対イラン核合意の実施状況をめぐるグテーレス事務総長の報告の検討を目的とした、安保理の定期会合が開催されることになっています。

グテーレス事務総長は先週、決議2231の実施状況に関する自身の13回目の報告書を安保理に提出しており、イラン核問題の最良の解決策および多国間外交として核合意を挙げています。

グテーレス事務総長は決議2231により、半年に1回の割合で、この決議の実施プロセスに関する報告書を安保理に提出するよう義務付けられています。

グテーレス氏は、今回の報告書において、全ての関係国が核合意に基づく自らの責務履行に復帰するために行われてきた一連の協議、という外交活動を歓迎するとともに、問題の当事国間の密接で効果的な協力を要請しています。

グテーレス事務総長はまた、一方的な米の核関連対イラン制裁の解除および、核合意によるイランの経済的利益獲得の必要性を強調しており、特に核合意復活プロセスを円滑化しうる、イランの石油関連の制裁解除という要請を、アメリカに対し繰り返し提示しています。

アメリカはトランプ前政権時代にあった2018年5月、一方的かつ違法な形で核合意から離脱し、それ以後は核関連の対イラン制裁を再発動して、イランに対する大規模な追加制裁を行使してきました。

そして、ジョー・バイデン現米大統領はアメリカを核合意に復帰させる意欲を示してはいます。しかし、現在までにバイデン政権の側からは、核合意復帰に向けた現実的な行動は示されていません。

イランはこれまでに何度も、各種制裁が解除され、核合意の相手側がこの合意内の責務を履行し、それによりイランが核合意のもとでの利益を得られるようになった場合には、自らも合意内の責務の完全履行に復帰する旨を強調しています。

 


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