米国内でイスラム教徒を意図的に狙った殺害事件が発生、バイデン氏「悲しんでいる」
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米国内でイスラム教徒を意図的に狙った殺害事件
アメリカで、黒人を意図的に狙った殺害事件の後に、今度は数か月間にわたり同国のイスラム教徒が標的となっています。
米南西部ニューメキシコ州警察は、同国連邦機関とともに、4 人のイスラム教徒の男性が殺害された複数の事件を捜査中であり、今月5日金曜日午後に発生したこれらの殺害事件の相互の関連性を調べています。
ニューメキシコ州知事は、これらの事件が意図的にイスラム教徒を狙ったものだったとしています。
ニューメキシコ州アルバカーキ警察のハロルド・メディナ署長は今月6日、記者らに対し、「イスラム教徒コミュニティに属する若者が殺害された」とし、以前のほか3件の殺人事件でも、銃撃の犠牲者が待ち伏せにより不意を突かれていたと述べました。
メディナ署長によりますと、この殺害事件は、それ以前に起きた3件の殺人事件に関連している可能性があるということです。
ニューメキシコ州最大都市アルバカーキでは、過去9か月間で3人のイスラム教徒の男性が殺害されましたが、同州の警察はこれに先立ち、これらの犠牲者らが宗教と人種を理由に標的にされた可能性がある、と発表していました。
ミシェル・ルーハン・グリシャム米ニューメキシコ州知事もツイッターで、これらの殺害事件に反応し、「アルバカーキのイスラム教徒住民を標的にした殺害は非常に嫌悪すべきものであり、絶対に容認できない」と述べています。
ニューメキシコ州でイスラム教徒を狙った4件目の犯罪発生のニュースが報道されたことを受け、バイデン米大統領も反応を示しました。
バイデン氏は受け身的な立場表明の中で、「徹底的な調査を待つ間、犠牲者の家族に祈りを捧げ、我が政府はしっかりと、イスラム教徒のコミュニティに寄り添っている。この種の憎悪に満ちた攻撃はアメリカでは許されない」と語っています。
米国ニューメキシコ州での複数の殺人事件の発生は、同国のイスラム教徒コミュニティの間で恐怖と懸念の波を引き起こし、アメリカで主張される民主主義と人権を深刻な挑戦に直面させています。
イスラム教徒を狙った不審な殺害事件の連続発生により、ニューメキシコ州のイスラム教徒の間には恐怖感が立ちこめているほか、彼らの一部は自らと近親者を守るためにこの州を離れることを余儀なくされています。

