新国王即位でイギリスが危機に
(last modified Tue, 13 Sep 2022 14:59:00 GMT )
9月 13, 2022 23:59 Asia/Tokyo

イギリスの元外交官が、「新国王即位と新首相就任によって、我が国は不確実な未来に直面するだろう」と語りました。

イギリスの女王・エリザベス2世は8日木曜夜、70年間の治世の後、96歳で亡くなりました。

同国ではこの2日前、保守党の新党首に選出されたトラス氏が第15代首相として就任しています。

メフル通信によりますと、駐シリア大使などを務めたイギリスの元外交官・ ピーター・フォード氏は8日、「我が国では、瞬く間に新国王と新米の首相が誕生することになったが、どちらも駆け出しで経験が浅い」と述べました。

続けて、「経験の浅い新王と新首相により、イギリスは危機に陥り不確実な未来に対峙するだろう」と指摘しました。

一方、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンのロバート・ヘイゼル教授も、「老齢でそれほど人気のないチャールズ3世が即位したことは、エリザベス2世を旗印に危機に立ち向かってきたイギリス王室にとり、神経を使う時代への突入を意味する」と述べています。

同教授によれば、1953年に25歳で即位したエリザベス2世は、第二次世界大戦という悪夢の後、イギリス社会における国民高揚の時代を経たことで、生涯にわたり人気を保ち、敬意を示されていました。

しかし、「女王の長男であるチャールズ3世への受容度は大きく異なるようだ。73歳の老齢男性が王位に就くのである」として、新国王はその母親ほど人気が​​ないとしました。

2021年の世論調査によれば、当時のチャールズ皇太子が良い王になるとしたのは、回答者のうち3分の1のみでした。その一方で、回答者の70%はエリザベス2世に対し好意的な印象を持っていました。

ヘイゼル教授は、「人気の高い息子のウィリアム皇太子のために、チャールズ3世は王位から退く方が良いかもしれない」としていますが、エリザベス2世はこの件について反対の意見を持っていました。

君主制の専門家らによれば、チャールズ3世は王室の規模縮小を望んでいるということです。

 


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