英高裁で、対サウジ武器輸出が再審
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イギリスでの製兵器のサウジアラビア向け輸出問題の再審
イギリスの高等裁判所は、同国製兵器のサウジアラビア向け輸出問題の再審を開始しました。
サウジアラビアとの英国の武器取引に反対するキャンペーンを開始した「反戦」団体は、イギリスがイエメンで大規模な人道上の惨事を引き起こしたことに関与していると非難し、英国高等裁判所に訴状を提出しました。
英国を拠点とするこの団体は、イエメンでの戦争でサウジアラビア主導アラブ連合軍への武器送付の続行という英国政府の2020年の決定の合法性に疑問を呈しようとしています。
IRIB通信によりますと、英国の高等裁判所は31日火曜、CAAT武器貿易反対キャンペーン によって提起された訴訟の審理を開始しました。
CAAT の報告によりますと、英国はイエメンでの戦争開始以来、サウジアラビアへの武器輸出により230 億ポンド (280 億ドル) 以上を稼いでいるということです。
特に、CAATが2019 年に同様の法廷闘争に勝利したことは注目に値します。
当時、控訴裁判所の裁判官は、「イエメン戦争での戦争犯罪発生の可能性があるという懸念の中で、この戦争で使用される恐れがある軍事装備の輸出許可は違法である」との判決を下しました。
判決後、英国政府はサウジアラビアへの武器の販売を一時的に停止しました。
しかし、当時のリーズ・トラス英国際貿易大臣の要請により、英国政府は再検討の後、2020年半ばにサウジアラビアへの武器輸出を再開しました。
英国から提供された武器には、Peavey シリーズのレーザー爆弾と Brimstone および Shadow 巡航ミサイルが含まれます。
サウジアラビアは2015年3月26日から現在に至るまでイエメンへの攻撃を続けており、多くの死傷者を出したほか、同国のインフラの85%を破壊しました。この犯罪の規模は大きく、イエメンの官民両方の資産が多数被害を受けています。
イエメンではさらに、200万人以上の子どもたちが栄養失調に苦しんでいるほか、900万人の子どもを含めた1700万人以上の人々が、飲料水の不足や衛生・医療サービスの不足に苦しんでいます。


