世論調査、「西側はウクライナ戦争終結を望まず」
アメリカと一部ヨーロッパ諸国で行われた新たな世論調査で、現在の戦争の結果により連日さらに多くのウクライナ人が殺されているという事実にもかかわらず、米国とヨーロッパがこの戦争の終結を望んでいないと考える人が多数であることがわかりました。
ロシアは、2022年2月2 日にウクライナへの攻撃を開始しました。これは、同国国境近くでNATOが挑発的な行動を取ったことを受けて、ウクライナの武装解除を目的として行われました。
欧州外交評議会およびオックスフォード大学の共同世論調査によりますと、トルコ、インド、中国の人々は、ウクライナの領土の一部を同国から分離してでもウクライナでの戦争を止めたいと考えていることが分かりました。
一方、アメリカ人や西欧諸国の人々は、ウクライナでの戦争は、たとえ数年かかりさらなるウクライナ人が死亡したとしても、同国が勝利することによってのみ終わりとできると考えているという結果が出ています。
ヨーロッパの9か国および、イギリス、アメリカ、中国、インド、トルコ、ロシアで1万9765人を対象に実施されたこの世論調査では、ヨーロッパ諸国の政府と人々が、ウクライナでの戦争を止める唯一の方法はロシアを打ち負かすことだと考えていることも示されました。
中国では、回答者の24%がウクライナとロシアの間の戦争はやめるべきだという考えを示しました。
また、インドの54%、トルコの48%の回答者は、ウクライナでの停戦を望むとしました。
さらに、「あなたの国にとってのロシアの立場はどのようなものだと思いますか?」という質問に対し、中国の回答者の79%は、「ロシアは中国の同盟国であり、両国は共通の利益と価値を共有している」と答えました。
これに対し、アメリカとヨーロッパの回答者の70%は、ロシアを敵対する競合国だと答えました。
この調査結果からは、ヨーロッパ人のロシアに対する敵意が、たとえエネルギー供給の問題につながるとしても、ロシアの化石燃料を購入しないことを選ぶ結果に繫がっていることが見てとれます。