スウェーデン、武力攻撃受ける可能性「排除できず」
(last modified Tue, 20 Jun 2023 06:50:52 GMT )
6月 20, 2023 15:50 Asia/Tokyo
  • スウェーデン軍
    スウェーデン軍

スウェーデン軍が、自国が武力攻撃を受ける可能性は否定できないとし、NATO北大西洋条約機構への可及的速やかな加盟を訴えました。

フランス通信によりますと、スウェーデン軍は19日月曜、ロシアによるウクライナでの特殊軍事作戦を受け、自国が武力攻撃を受ける可能性は排除できないとする報告書を公表し、NATOへの一刻も早い加盟が重要だと訴えています。

超党派の議員・専門家による委員会が作成した同報告書は、想定される攻撃主体としてロシアを名指しこそしなかったものの、ロシアのウクライナ特殊軍事作戦、およびアジアと世界における中国の影響力拡大を挙げ、「スウェーデンに対する武力攻撃の可能性は排除できない」としています。

また、スウェーデンの安全保障を確保する最上策NATO加盟だと指摘し、「ロシアがウクライナに侵攻し、中国が領有権主張を強める今、領土紛争での軍事力行使が再び現実味を帯びてきた」とし、スウェーデンの安全保障政策は歴史的な転換期を迎えていると主張しました。

委員会の一員であるフルトクビスト・スウェーデン前国防相は会見で、「スウェーデンは軍備を大幅に増強してきたが、まだ不十分だ。2025年から2030年までに『軍備拡張』を図り、徴収兵の数を現在の年間5000~6000人から、少なくとも1万人に増やす必要がある」と述べています。

スウェーデンは2022年5月、NATOに加盟申請し、200年に及ぶ軍事的非同盟の方針を転しており、翌6月からはNATOの「招請国」となっています。

しかし、ハンガリーとトルコの反対により、スウェーデンのNATO加盟が実現していない事実は注目すべきものです。

 


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