国連、「スーダン国民100万人が国外脱出中」
世界的な人の移動・移住を専門に扱う唯一の国連機関であるIOM・国際移住機関が、内戦の継続によりスーダン国民およそ100万人が国外脱出をしていると警告を発しました。
ファールス通信によりますと、IOMは27日火曜、国内紛争の継続により東アフリカ・スーダンの国民100万人が同国から出国する可能性があるとして警告しました。
スーダン軍と準軍事組織のRSF・即応支援部隊との戦闘は2カ月以上続いており、同国首都ハルツームの破壊と西部ダルフール地域での広範な暴力に発展しました。これにより、250万人以上が国外に脱出するという事態に発展しています。
英ロンドンに拠点を置くアラビア語日刊紙アッシャルゴル・アウサトによりますと、去る4月中旬に始まった武装勢力間の紛争により、これまでに約60万人のスーダン人がエジプト、チャド、南スーダン、中央アフリカ共和国など近隣諸国に避難しています。
UNHCR国連難民高等弁務官事務所のラウーフ・マゾウ代理は、「残念ながら、ダルフールの状況を見ると、避難民の数はおそらく100万人を超えるだろう」と語りました。
国連の推計によりますと、スーダンからは今年4月以来250万人以上が避難しているということです。スーダンの状況について地元情報筋は、ダルフール州エル・ジェニナ市から隣国チャドへ徒歩で避難中に死亡、または銃撃されたりする民間人が増加していることを明らかにしました。
マゾウ代理はまた、「現在、多くの女性と子供が負傷してチャドに到着しており、これは非常に憂慮すべきことだ。ダルフールの状況が悪化する中、国境に留まりたいと思う人はほとんどいない」とコメントしています。
国連の発表によれば、スーダンでは同国の総人口の半分に相当する2500万人が緊急支援を必要としているということです。