モロッコ地震の死者が2900人を超える
北アフリカ・モロッコの高アトラス山脈で現地時間の今月8日夜に発生した大規模地震による死者は12日時点で2901人、負傷者は5530人に達しました。
ロイター通信が13日水曜、モロッコ国営テレビの報道として伝えたところによりますと、被災地では、家を失った多くの人々が屋外の即席テントでなお過ごしています。
また、壊滅的な被害を受けた山岳地帯では、当局から何の援助も受けていないことに住民が不満を募らせています。
山岳地帯の村への道路が寸断される中、被災した村から逃げてきた人々は「辺境の村は忘れ去られている。どんな支援でも必要だ」と述べ、大都市に支援を集中させる政府を批判しました。
こうした中、地震後初めてモロッコ国王モハメド6世の姿がテレビに映され、マラケシュの病院で負傷者を見舞う様子が放送されたとともに、同国王は献血をしたということです。
国営メディアによると、モハメド6世国王は今月9日に援助資金を割り当てる会議を主宰したもののが、地震について公の場では発言していません。
現地ではすでにスペイン、英国、カタールからの救助隊が捜索活動に加わっていますが、イタリア、ベルギー、フランス、ドイツはまだ支援の申し出が承認されていないということです。
一方で、モロッコ外務省はシオニスト政権イスラエルからの支援申し出を正式に拒否しました。
なお、日本の複数のメディアによりますと、今回の地震を受け岡山市の国際医療ボランティア団体AMDAは13日、医療チームを現地に派遣しました。
生存率が大幅に下がるとされる地震発生から72時間が過ぎる中、この医療チームは被災状況などを調査し医療や物資など総合的な支援を行う予定です。
AMDAはまた、緊急救援活動に役立てる募金を受け付けています。