来年の大統領選に30人が立候補、「プーチン降ろし」目指し
ロシアのプーチン大統領(71)が在任をさらに6年後までの再任を目指す中、来年3月に予定されている同国の大統領選挙に30人が立候補を届け出ました。
ファールス通信によりますと、プーチン大統領の出馬表明から17日が経過した最近、ロシア中央選挙管理委員会の責任者は、「今度の選挙では非常に熾烈な競争が繰り広げられるだろう」と語りました。
現職のプーチン氏は、当選すれば5期目の大統領職在任となります。プーチン氏は1999年にエリツィン氏の後任として大統領職を引き継ぎ、ロシア史上最長期間にわたり大統領の座に君臨してきました。
プーチン氏はこれまで、2000年、2004年、2012年、2018年の大統領選挙で対抗馬を退けています。
調査機関のロシア世論基金(FOM)が最近行った調査によりますと、ロシア国民全体の70%がプーチン氏の再出馬を求めており、15%は退任すべきだとの見解を示しています。
ちなみに、今回の候補者のうちの著名な顔ぶれとしては、プーチン体制を容認する「体制内野党」で最大野党の共産党が選出したニコライ・ハリトノフ下院議員(75)が挙げられます。ハリトノフ氏は2004年の大統領選にも共産党から出馬し、13%の得票率を記録しました。
また、ロシア自由民主党党首のレオニード・スルツキー下院議員も今回の選挙への出馬を表明している人物の1人です。
このほかにも、2021年の下院選で初めて議席を得た「新しい人々」のウラジスラフ・ダワンコフ下院副議長が出馬を表明しています。しかし、ロシア政治のアナリストらはこれらの候補は泡沫とされ、プーチン氏と張り合うチャンスはないだろうと見ています。
ロシア中央選挙管理委員会のエラ・パンフィロワ委員長は、「今年の大統領選には30人以上が立候補を届け出ている」としましたが、ロシア・タス通信は「競争のレベルは候補者数ではなく、あくまでも彼らの質に左右される」と報じました。