ロシアが警告、「我が国の核ドクトリンを変更させているのは西側の行動」
ロシアのリャブコフ外務次官が、「我が国の核ドクトリンを変更させているのは、西側がウクライナで取る行動である」と警告しました。
パールストゥデイによりますと、ロシアのプーチン大統領が2020年に現在の策定した核ドクトリンでは、同国が敵から核攻撃を受けた場合、または同国の存立を脅かすような通常兵器の攻撃を受けた場合に、核兵器を使用する可能性があるとされています。
ただし、プーチン大統領は以前にこれに関連して、自国が必要に迫られ核兵器を使用する可能性はあるが、現時点でその予定はないと強調していました。
今回リャブコフ外務次官は新たな声明の中で、最近の紛争やウクライナでの特殊軍事作戦をめぐり西側諸国の行動がエスカレートしていることを受け、自国が核ドクトリンを変更しつつあることを明らかにしました。
同次官は、「これまで何度も触れてきた通り、このドクトリンに関する作業は進められており、その修正に向けて明確な意思が存在する」としました。
続けて、「我が国は核ドクトリン変更の際、特殊軍事作戦をめぐるものを含めた西側諸国の行動のエスカレートに関連したすべての事例を視野に入れるだろう」と強調しました。
そして、「我々は米国に対して幾度となく、同国の傭兵によるロシア領土攻撃への介入・協力を避けるよう通告してきた」と警告しました。
これに先立っては、ロシア外務省のザハロワ報道官が記者会見において「ロシア・クルスク地域への攻撃にウクライナ以外の国の傭兵が積極的に介入している」と指摘していました。
ロシア国防省によれば、ウクライナ軍はクルスクへの侵攻開始以降に兵士8200人以上と戦車76両を失っているということです。