ロシア下院外交委員長「西側は我が国の戦略的敗北を目指し第三次世界大戦に備えている」
ロシア下院外交委員会のスルツキー委員長は、「ウクライナ危機に対する各国の言動は異なっており、西側は狂気にはまったと言える」としました。
【ParsToday国際】スルツキー委員長は10日火曜、西側諸国が行うウクライナへの対ロシア戦争支援を強く批判し、「ゼレンスキー政権を支援する西側の者たちは、ウクライナに越えてはならない一線を越えるよう促している。最近のモスクワの住宅街への攻撃が、それを証明している」と強調しました。
続けて、「ロシア政府は、ウクライナの軍事政権に武器を持たせて支援している各方面に、その責任を問うだろう」としました。
さらに、「西側は、その覇権を維持し、ロシアに戦略的敗北をつきつけるという最終目的を叶えようとしており、第三次世界大戦の開始に向けて準備を整えている」と指摘しました。
そして、「私は、西側のダブルスタンダードが持つ腐った本質を明らかにしたい。米国務長官は、ウクライナのファシストらにロシアでの米国製武器を用いた民間人殺害の許可が与えられるべきか否かを審議しながら、根拠のない主張によってイランに対し新たな制裁を発表した。彼らは、制裁行使で他者を強制的に自身に従わせることができるとでも考えているのだろうか?」としました。
アメリカのブリンケン米国務長官は、最近のイギリス外相との会談においてロシアへ弾道ミサイルを供与したとしてイランを非難し、この主張に基づいてアメリカとその欧州同盟諸国は、イランとロシアに対する新たな制裁を行使することとなりました。
ブリンケン国務長官によるこのような根拠のない疑惑提示の一方、アメリカ国家安全保障会議のカービー戦略広報調整官やCIAのバーンズ長官は、イランからロシアへの弾道ミサイル供与に関する自国メディアの主張を、以前は認めていませんでした。
これに関連しては、イラン外務省のキャンアーニー報道官も、同国の弾道ミサイルがロシアに供与されたという主張に関しての記者の質問に対し、「我が国はウクライナ危機をめぐり、以前表明した原則的アプローチを、変えずに維持している。我が国からロシアへの弾道ミサイル供与という疑惑の度重なる主張は、一部西側諸国の政治的目的・動機に基づくもので、まったく根拠がない。我が国はウクライナ危機の開始当初より、これをめぐる争いや軍事衝突、その継続に全く関っておらず、ウクライナ危機および紛争の終結を目指して常に、政治的解決の道と二国間協議を支持してきた」と答えています。