新たな対イラン制裁の波;トランプ米大統領がイランの貿易相手国に矛先
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トランプ米大統領が、イランの貿易相手国に関税を課す大統領令に署名
ドナルド・トランプ米国大統領が、イランと通商取引する国に関税を課す大統領令に署名しました。
【ParsTodayイラン国際】イランとアメリカの間で6日金曜、新たな協議が行われたにもかかわらず、トランプ大統領は矛盾した対イラン政策による大統領令に署名し、当初の関税に加えて、イランと貿易取引を行う国に対する25%の関税賦課を発表しました。
きょう7日土曜に発効するこの大統領令に基づき、米国はイランと貿易取引を行う国に対し二次関税を課すことになります。この決定は、ある国がイランとの貿易を継続した場合、トランプ大統領が支持を主張するイラン国民が厳しい制裁措置によって極度の圧力を受けている一方で、米国による新たな関税措置に直面することを意味します。
ホワイトハウスはトランプ大統領の署名を認証し、「米国はこれに基づき、イランから直接あるいは間接的に製品やサービスを購入する国からの輸入品に追加関税を賦課できる」と発表しました。
この大統領令は9つの独立した部門で構成されており、アメリカ合衆国憲法およびIEEPA国際緊急経済権限法に基づく大統領権限を行使して発令されています。この大統領令が施行されると、イランの製品またはサービスを購入する国から米国に輸入されるすべての製品に、追加関税率(例えば25%)が適用されます。施行手続きはまず、イランから直接または間接的に製品を輸入している国の特定をアメリカ商務省に義務付けるように仕組まれています。
この事柄が確定した後、アメリカ国務省は同国財務省、商務省、国土安全保障省、そして米国通商代表部と連携し、関税の正確な額と範囲を決定した上で、トランプ大統領に実施に関する最終勧告を行います。さらに、ある国がこれらの関税への報復として米国に報復措置を講じた場合、米国大統領は関税のさらなる引き上げ、もしくは新たな懲罰的措置を課す権限を有することになります。
米国務省は新たな対イラン行動として、同国とイランの協議の新ラウンド実施と時を同じくして、17の個人・団体、および14隻の船舶に対して新たな石油制裁を発動しました。アメリカは反イラン的な主張を繰り返し、「イランの収入発生を阻止すべく複数の団体、個人、船舶に制裁を課している」と主張しています。
トランプ大統領が今回、イランと貿易取引する国に懲罰的関税(例えば25%)を課す新たな大統領令に署名したことは、アメリカの戦略目標の枠組みで行われた多面的な行動と言えます。また戦略レベルでは、二次制裁によってイランの経済封鎖を完成させ、イランの石油収入の完全な封じ込めが目標とされています。
ホワイトハウスは現在進行中の「国家非常事態」を理由に、この措置がイランの核・ミサイル計画、そして地域代理勢力への支援という「異常な脅威」なるものから米国の国家安全保障と国益を守るために必要だと考えています。重要なことは、この圧力がイランに直接向けられているのみならず、同国の貿易相手国ネットワークをも対象としており、対イラン取引コストがかつてないレベルにまで上昇していることです。
さらに戦術的なレベルでは、この大統領令の署名のタイミングが、オマーン首都マスカットで行われた米・イラン間の新たな協議の終結と同時期、あるいはその直後であったことが重要だと言えます。これらの出来事の時期的な一致は、圧力強化および、米国が交渉においてより強い立場を得るための手段と解釈され、交渉の行方に関わらず最大限の圧力政策が継続されるという明確なメッセージを送るものとなりました。実際、トランプ大統領自身も協議後、イランが合意に達しない場合、「非常に深刻な結果」が待ち受けていると強調しています。
全体として、この動きは、米国による当初の対イラン制裁を、包括的な世界的経済封鎖へと転換しようとする試みと見なされます。そしてその最終的な目的は、イランのさらなる孤立化をはかり、その財政資源を厳しく制限し、対イラン貿易もしくは巨大な米国市場へのアクセスかという苦渋の選択を迫ることで、イランまたは同国の貿易相手国に米国の条件を呑ませることにあります。
しかし、第1次トランプ政権時代にアメリカが最大限の圧力政策を実施したにもかかわらず、イランは石油輸出の削減およびイランの収入封じ込めというアメリカの敵対的行動に巧みに抵抗しました。それと同様に今回も、イランの最重要貿易相手国である中国がアメリカの要求の受諾を明確に拒否していることからして、再びトランプ大統領の反イラン政策を失敗に追い込めると思われます。

