「世界青年の日」でのローマ法王の演説
ポーランドのクラクフで、31日日曜、警戒態勢がしかれる中、世界各国のカトリック教徒の若者によるイベント「世界青年の日」が閉幕しました。
マッキー解説員
このイベントは3年に一回、開催されています。ローマ法王フランシスコは、4日間のポーランド訪問で、世界のカトリック教徒の若者たちを前に、さまざまな問題について語りました。フランシスコ法王は、シリア難民にヨーロッパの若者たちが目を向けるよう求めました。法王は、「戦争に巻き込まれているすべての若者たちは私たちにとって見知らぬ存在ではなく、彼らには名前と歴史がある」と語りました。
また、西側でほとんど聞かれない重要なフレーズを口にし、「ISISの犠牲者はキリスト教徒だけではなく、多くのイスラム教徒も犠牲になっている」と述べました。「さらに、「世界は戦争に巻き込まれているが、これらの衝突は宗教戦争ではない。すべての宗教は平和を広めるもので、戦争を求めているのは別のものだ」としました。
ヨーロッパでテロが起こるまで、テロやその脅威について語られることはほとんどありませんでした。ヨーロッパの政府、あるいはイラクやシリア、その他の中東危機の中心における彼らの地域の同盟国が支持するテロリストによって、イスラム教徒数千人の命が奪われていることは軽視されているようです。テロはこの地域の人々の生活の一部に変わっていますが、西側の政府は過激派や暴力の普及における自分達の政策がどのような結果を招いたかには注目せず、自らの国をテロの脅威から遠ざけようとしています。
とはいえ、西側の政策の影響は最終的に西側諸国に広まり、テロはよいものとわるいものに分けることはできないということを示しました。西側の政治家の一部は、イスラム教とキリスト教の戦争について語っていますが、西側諸国はイスラム諸国のテロの犠牲者と比べて、被害も少なくすんでいます。フランス・ニースでのテロ事件の前には、イラクのバグダッドでの爆破テロで、399人以上が死亡しました。西側のメディアでのこのテロ事件の報道はニースのテロ事件に比べると、ゼロに等しいものでした。
イスラム教徒は他の宗教の信者以上にテロの犠牲になっています。ISISが最も盛んに活動しているのはどこでしょうか。ISISなどのテログループの攻撃による最多の死者を出しているのはどこでしょうか。それは中東やアフリカ諸国です。
西側の一部政府とサウジアラビアやトルコなど地域の同盟国のつながりにより、中東や南アジアで過激派や暴力が拡大しています。西側諸国に広まっている過激主義や暴力は、イスラムの教えとは関係がありません。西側の世論におけるイスラムのイメージの悪化により、西側の社会において過激な極右思想が拡大するでしょう。
イスラムは平和、公正、すべての宗派や宗教の平和共存を奨励しています。ヨーロッパやその周辺には数百万人のイスラム教徒が暮らしています。治安や安定は世界的な問題になっています。西側の政府がもし自国の人々の治安確保を求めているなら、こうした治安を近隣諸国や自国のイスラム教徒の市民にも確保すべきです。こうした安全は、イスラムの真の姿をねじ曲げるのをやめ、過激主義や暴力、テロの奨励者、とくにサウジアラビアのワッハーブ派との関係において根本的な見直しを行わない限り、手に入ることはないのです。