国連事務総長、シリアの化学兵器による攻撃についての調査継続を要請
1月 19, 2018 17:39 Asia/Tokyo
国連のグテーレス事務総長が、国連安保理に対し、シリアを化学兵器で攻撃した人々の処罰に向けた努力を再開するよう求めました。
フランス通信が国連から伝えたところによりますと、グテーレス事務総長は18日木曜、大量破壊兵器の拡散防止に関する国連安保理の会合で、「シリアで再び化学兵器が使用された場合、国際社会はその使用者の特定と処罰に向けて適切な方法を見出さざるを得なくなる」と語りました。
こうした中、ロシアはシリアの化学兵器による攻撃の実態を調査するための国連の調査団の活動再開を拒否しています。
ロシアの関係者は、シリアの化学兵器の攻撃に関する報告の結果に反対し、この結果は、専門家が、攻撃が行われたハンシャイフンを実際に訪れずに、アサド大統領の反体制派の協力者とされている目撃者の証言のみに注目したものであるため、価値はないとしています。
昨年4月4日、ハンシャイフンへの攻撃で化学兵器が使用され、100人以上が死亡、およそ400人が負傷しました。
この出来事の直後、シリアのテロ組織と、彼らを支持するアメリカなどの西側・アラブ諸国は、この攻撃はシリア政府が行ったものだとしました。シリア政府はそれを強く否定しています。
多くの専門家は、シリア政府が化学兵器を使用したとする主張は、シリア政府軍がテロリストに対して勝利を続けたことに対し、世論を惑わせ、事実を逆に示すためのものだとしています。
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