エジプト当局が、スエズ運河で座礁したコンテナ船を賠償請求で差し押さえ
(last modified Wed, 14 Apr 2021 09:41:46 GMT )
4月 14, 2021 18:41 Asia/Tokyo
  • スエズ運河での座礁したコンテナ船
    スエズ運河での座礁したコンテナ船

エジプト国営メディアのアル・アフラムが13日火曜、エジプト当局がスエズ運河を先月1週間近くふさいでいた巨大コンテナ船を差し押さえたと伝えました。

米CNNによりますと、エジプトの裁判所は、座礁したパナマ船籍の「エバーギブン」によってスエズ運河の通航が妨げられ損失が発生したことを踏まえ、同船を所有する正栄汽船に9億ドル(約980億円)の賠償の支払いを命じているということですが、正栄汽船は、賠償請求については保険会社と弁護士が対応していると説明し、これ以外のコメントは控えています。

SCAスエズ運河庁によれば、エバーギブンの貨物は紛争解決まで差し押さえが続くということです。

船主責任保険(P&I保険)を提供するUKクラブは13日、SCAからの9億1600万ドルの請求に対応していると明らかにした上で、「大部分が裏付けのない多額の請求があるものの、船の所有者と保険組合はSCAと誠実に交渉している。4月12日には、和解に向けて慎重に検討した大きな提案がSCAに対して行われた」としまた。

UKクラブは請求額が正当でないと考える理由について、「SCAは今回の膨大な請求額に関して詳しい根拠を示していない」と指摘。請求額には「サルベージボーナス」の3億ドルや、「評判失墜」に対する3億ドルも含まれると指摘したほか、座礁で汚染や負傷者は出なかったこと、スエズ運河が迅速に商業運用を再開したことなどにも言及しました。

エバーギブの座礁事故により、燃料や貨物を運ぶ世界各地の船が運河に入れなくなり、日ごとに切迫感や世界の注目度が上昇したものの、同船は3月29日に離礁に成功し、安全性の検査や修理のために付近の湖に移動しました。

 

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