グリーンランドで、世界最北端の島発見
デンマーク領グリーンランドの北方でこのほど、世界最北端の陸地とみられる島が研究者らによって発見されました。
フランス通信が29日日曜、報じたところによりますと、研究者らは7月に調査でこの島に到着した当初、それまで世界最北端とされていたオーダック島に着いたと思っていたということです。
しかし、調査団を率いたデンマーク・コペンハーゲン大学地学・天然資源管理学部のモーテン・ラッシュ氏によりますと、「GPS全地球測位システムを見て私たちはオーダック島にいると思っていたが、GPSにエラーがあったことが分かった」としています。
同氏はまた、「実際には、私たちはさらに北の新しい島を発見していた。デンマーク領をわずかに拡大する発見だった」とコメントしました。
オーダック島は北極点の南方約700キロにありますが、新たに見つかった島はオーダック島の北方780メートルに位置しています。
コペンハーゲン大学は27日金曜に書面で、「まだ名のない島は(中略)グリーンランドの最北端にあり、地球上で最も北にある陸地の一つだ」と発表しました。
ただしラッシュ氏の話では、この島の海抜は30~60メートルしかなく、近い将来海水に飲み込まれ、「短命の小島」に終わる可能性があるということです。
特にグリーンランドは現在、気候変動の影響を強く受けており、気温上昇に伴って氷河が融解していることから危機的な海面上昇を招いています。
このことからも同氏は、「島がどれくらい持つかは誰にも分からない。理論上は、強い嵐に襲われればすぐに消えてもおかしくない」としています。
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