米で妊産婦死亡率の上昇続く
May 10, 2022 14:37 Asia/Tokyo
アメリカではこの20年間、妊産婦死亡率の上昇が続いており、特に黒人妊産婦の死亡率は他の層に比べて約3倍となっています。
米CNNによりますと、複数の調査や統計報告においては、アメリカの妊産婦死亡率が過去20年間に継続的に増加していることが示されています。
この一方、発展途上国では妊産婦死亡率が減少しています。
最新の政府統計によれば、アメリカの妊産婦死亡率は新型コロナウイルス感染拡大の数年間に14%増加しました。さらにこの率は、黒人妊産婦に限るとほぼ3倍になっています。
米カリフォルニアを拠点とする産前・産後ケアのプラットフォーム「Mahmee」の創設者・CEOであるメリッサ・ハンナ氏は、「米国の、特にマイノリティグループにおける妊産婦死亡率が高いことは、政府関係者にとってはごくあたりまえのことになっており、公的機関はどこもこれらの統計結果に関心を向けない」と説明しています。
同氏によれば、アメリカでは統計においても衛生管理においても、妊産婦にはほとんど注意が払われず、それを監視する機関や制度も存在しないということです。
同国はまた、出産に最も費用がかかる国であるのに加え、国家レベルでの出産・育児休暇制度がない唯一の先進国でもあります。