イランの芸術
エナメル細工
6月 25, 2023 16:47 Asia/Tokyo
エナメル細工(ペルシャ語ではミーナー・カーリー)は、装飾品や器の製造加工などで行われる工芸技術の1つです。
エナメル細工の発祥は、紀元前になります。イランにおけるエナメル細工は紀元前6世紀半ばのアケメネス朝時代にまで遡り、この芸術は現在まで続いています。
イラン人は、エナメル細工において特別な技術を発明しました。
イランにおけるエナメル細工の最も重要な中心地は、中部イスファハーンです。現在、私たちはイスファハーン市にあるエナメル細工の工房に来ています。イラン国内の最も著名なエナメル細工の巨匠としては、フェイゾッラーヒー氏が知られています。
今私たちは、この伝統工芸を間近に見ようと、フェイゾッラー氏の工房に来ています。
インタビュアー;「エナメル細工の作業工程を最初から最後の段階まで説明していただけますか?」
フェイゾッラー氏;「エナメル細工で主に使われている材質は銅です」まずは、銅細工職人が大元の形を作ります。
それから、地紋を入れる職人(ガラムザニー職人)に渡します。
この工程では、器や皿の表面にさまざまな装飾がのみとハンマーで施されます。
そして、2回に分けて釉薬をかけて、釜の中で800℃の高温で焼き、光沢を出します。
次の段階では、筆で様々な色と模様をつけます。
色付けの後は、再び釜の中で焼き上げます。
これがミーナーカーリーの全工程です。
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