2月 08, 2017 17:23 Asia/Tokyo
  • オルミーエ湖

オルミーエ湖は、イラン最大の湖であり、東西アーザルバイジャーン州の間に位置しています。1973年、面積46万平方キロを超えるオルミーエ湖は、イランの国立公園のリストに登録されました。この湖の環境、経済、社会面での希少な価値により2年後の1975年には湿地の保存に関する国際条約、ラムサール条約に登録されました。その後しばらくしてユネスコから、オルミーエ湖は、イランの生物の生息地の一つとして紹介されました。

オルミーエ湖国立公園の重要性は、そこに生息する動植物の多様性と観光、娯楽、社会的な価値、また医療的な価値にあります。

オルミーエ湖は、長さ140キロ、幅16~63キロで、イラン北西部に位置しています。湖の面積は、1990年の衛星写真によれば、5000平方キロメートルを超えています。深さは平均で5メートル、最も深いところは湖の北部で13メートルになります。また標高は、1200メートルを超えています。

オルミーエ湖には主に8つの河川が注ぎ込んでいます。河川のほか、泉、降雨や降雪もこの湖の水源となっています。

オルミーエ湖の水はきつい塩水です。この湖は死海に次いで、世界で二番目に大きな塩水湖です。古代ペルシャ語でこの湖は「輝いた」を意味する言葉で呼ばれ、それは沿岸部に鉱物が結晶化したものが存在したためです。

水の塩分濃度は、湖の深さと反比例し、深くなればなるほどその濃度は薄くなります。湖の塩や泥は医学的な効果を持ち、皮膚病やリューマチに使用されています。

オルミーエ湖の塩分濃度の高さにより、この湖の水は農業用水として使われることなく、水生生物が生きる上でも適したものではありません。しかしながらこうした問題にもかかわらず、オルミーエ湖は死んだ湖ではなく、様々な水草やプランクトンなど、生き物が生息しています。

オルミーエ湖の最も重要な水生生物に、アルテミア・ウルミアナと呼ばれる小型の甲殻類がいます。この生物は塩水湖に生息しています。この生物はフラミンゴなどの渡り鳥の餌の一つとなっています。この生物の存在は、湖の存続において効果的な役割を果たしています。

オルミーエ湖は湖と島々の二つから構成されています。この湖には102の大小の岩礁があります。

これらの島はフラミンゴやペリカンなどの渡り鳥の中継地となっています。

2014年から2016年に提示されたオルミーエ湖国立公園の多様な動植物リストによれば、この公園は、様々なバクテリアや細菌の生息地にもなっており、鳥類のほか、爬虫類や両生類、哺乳類も見られます。

オルミーエ湖には数百種を超える植物が存在し、それらが登録されています。これらの植物は、耐塩性の植物、砂を好む植物、限られた水の供給で生きることのできる植物、水を好む植物の4つに分けることができます。

オルミーエ湖には大量の藻や水草が生息しており、これらの水草の存在は、オルミーエ湖国立公園の食物連鎖の基盤を形成しています。

オルミーエ湖の沿岸部には旅行者の宿泊施設が建っています。アーザルバイジャーン地方の旅において見逃してはならないものの一つに、湖の上にかかる美しい大きな橋からの景観があります。

オルミーエ湖の唯一無二の魅力の一つに、白い丘のように広がる塩の結晶があります。この湖では遊泳もでき、それも楽しみの一つとなるでしょう。塩分濃度が高いことから、体が完全に浮かびます。

 

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