ペルシャ語ことわざ散歩(31) 「砂漠では、靴の片方だけでも恩恵である」
6月 13, 2021 16:27 Asia/Tokyo
皆様こんにちは。このシリーズでは、イランで使われているペルシャ語の生きたことわざや慣用表現、言い回しなどを毎回1つずつご紹介してまいります。
今回ご紹介するのは、「砂漠では、靴の片方だけでも恩恵である」です。
ペルシャ語での読み方は、Lenge-ye kafsh dar biyaabaan ne'mat ast となります。
このことわざは、日本語のことわざの「溺れる者は藁をもつかむ」に相当すると思われ、人は本当に困難な状態に置かれると、ごくわずかなものや普段ならほとんど価値がないと思われるものでも大切にし、それを当てにすることを意味しています。
最近では、ごく当たり前と思われた日常生活がコロナ危機により一変したのみならず、日々の食事や基本的なニーズの確保すらままならず、慈善団体などによる食事支援には、質素であっても大勢の人々が集まる、というニュースもよく聞かれます。また、コロナの影響で失業した人が、それまでとは全く違った職種であっても、とにかく生活維持のためにわずかな求人枠に応募が殺到する、ということも珍しくないようです。このように、
今回のコロナ危機では一見何でもないような日常、ごく当たり前のものやわずかなものの有難さが浮き彫りになったのではないでしょうか。コロナ危機の一刻も早い収束を願うとともに、コロナ収束後もいつもあることの有り難味を意識していきたいものですね。それではまた。
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