韓国政府;「環境保全の面から十分な情報共有が必要」、処理水放出めぐり
9月 07, 2023 21:00 Asia/Tokyo
韓国政府が、福島原発の処理水の海洋放出に関して、「環境保全の面から十分な情報共有が必要」との見解を示しました。
韓国ヨンハプ通信によりますと、韓国海洋水産省の朴成訓(パク・ソンフン)次官は7日木曜、東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出に関する定例記者会見で、「汚染水放出問題が(廃棄物などの海洋投棄を禁じる)ロンドン条約とロンドン議定書の枠組み内で議論され、海洋環境保全の面から十分な情報共有が行われるべきだというのが政府の立場だ」と述べました。
また、「この基本原則はムン・ジェイン前政権から変わっていない」と説明しました。
日本政府は、「処理水の放出は海洋投棄には当たらないため、ロンドン条約・議定書の枠組みで議論する事項ではない」との立場を貫いています。
また、IMO国際海事機関は福島第1原発の処理水について、韓国など当事国間の合意に基づきロンドン条約・議定書締約国会議で議論できるとの解釈を示しています。
一方で、韓国政府は先月下旬の放出開始に合わせて福島第1原発内にあるIAEA国際原子力機関事務所に派遣された韓国の専門家が、今週末まで現地で放出プロセスを点検すると表明しました。
これに関して、韓国国務調整室の朴購然(パク・グヨン)第1次長は「これまでに専門家から送られた情報のうち、特に言及することはない。放出が特異事項なく行われている証しだ」とコメントしています。