バルト海からペルシャ湾まで:ロシアとイランの対米戦線
May 22, 2024 14:27 Asia/Tokyo
米カーネギー財団の見解によりますと、バルト海からペルシャ湾にかけて、イランとロシアが主導する新たな対米戦線が形成されています。
それによると、現在、アメリカの活動を理由にイランとロシアはこれまで以上に相互接近し、共同歩調でアメリカに反対しています。
カーネギー財団はイラン・ロシア間の防衛協力の増大を指摘するとともに、両国がアメリカという共通の敵を抱えているとの見方を示しています。
同財団はこの報告書において、イランの無人機の威力を認めるとともに、ウクライナ戦争とこれにおけるイランの無人機の存在を主張し、「イランの無人機はアメリカの防空システムを回避する能力を有している故、ロシアはこれをウクライナにおけるアメリカのシステムに対抗して使用している」としています。
さらにウクライナ戦争勃発の原因にスポットを当て、「ロシア当局者はこれまでに何度も、同国とイランの間の技術、データ、経験の交換をベースにロシア軍がウクライナで米国と戦っており、アメリカと対抗する中でのイランとロシアの密接な連携はこの両国にとって有益だったと表明している」としました。
そして、この報告書の結論では、西アジア地域における米軍基地に対する抵抗の枢軸による攻撃を指摘し、それをウクライナ戦争と関連付けるとともに、ペルシャ湾からバルト海までに至る新たな対米戦線が展開されたとしています。
ロシアとイランは国際的に活躍する2大国として、米国による一極主義への対抗を含めた多くの分野で見解を共有していることから、特に防衛分野をはじめとする各分野での相互関係の強化に向けて歩みを進めてきたのです。
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