朝鮮半島
北朝鮮が金正恩氏主宰で党軍事委を開催
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北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が、朝鮮労働党の中央軍事委員会を主宰し、核戦争の抑制力強化策や武力機構の組織改編などを協議しました。
韓国のヨンハプ通信によりますと、朝鮮中央通信が24日日曜、北朝鮮が金委員長の主宰により、朝鮮労働党の中央軍事委員会の第7期第4次拡大会議を開催したと報じました。
金委員長の公開活動が報じられるのは今月2日以来約3週間ぶりとなりますが、拡大会議の具体的な日にちは明らかにされていません。
拡大会議では「核戦争の抑制力を一層強化し、戦略武力を高度の激動の状態で運営するための新たな方針」が提示されました。また、「武力構成の不合理な機構の編制的欠陥などを検討し、新しい部隊を組織編成し、脅威的な外部勢力に対する軍事的抑止力を完備するための核心的な問題」が議論されました。
金委員長が党中央軍事委の拡大会議を主宰するのは昨年12月以来となります。北朝鮮は当時、非核化に向けた米朝間の交渉期限を「年末」と一方的に定め、軍事的緊張を高めていました。
今回の拡大会議は、米国との非核化交渉を巡って膠着(こうちゃく)状態が長期化する中、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)による封鎖で厳しい状況に陥った北朝鮮が、軍部の結束や治安強化など内部結束に力を入れたい意思を示したものと受け止められています。
一方、拡大会議では軍幹部などの人事も行われました。
かつて北朝鮮のナンバー2とされながら、2018年4月に軍総政治局長を解任された黄炳瑞(ファン・ビョンソ)氏の後任には、ミサイル開発などを主導してきた李炳哲(リ・ビョンチョル)党副委員長が党中央軍事委の副委員長に選出されました。
昨年9月に軍総参謀長に任命された朴正川(パク・ジョンチョン)氏は、軍首脳部で唯一次帥に昇格し、金委員長から厚い信頼を得ていることがうかがわれます。
また、チョン・ギョンテク国家保衛相は大将に昇格しました。
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