北朝鮮が軍部再編 人民軍戦略軍司令官など交代
(last modified Wed, 14 Oct 2020 12:05:50 GMT )
10月 14, 2020 21:05 Asia/Tokyo
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    北朝鮮が軍部再編 人民軍戦略軍司令官など交代

北朝鮮が、ミサイル部隊を率いる朝鮮人民軍戦略軍司令官を、金政吉(キム・ジョンギル)上将(星三つ)に交代したことが14日水曜、分かりました。

韓国ヨンハプ通信がソウルから伝えたところによりますと、なお、軍序列4位に当たり軍事作戦を統括する総参謀部第1副総参謀長兼作戦総局長には、方斗燮(パン・ドゥソプ)大将(星四つ)が任命されたようです。

北朝鮮の朝鮮中央テレビが中継した朝鮮労働党創建75年を祝う閲兵式(軍事パレード)の映像で、アナウンサーは戦略軍の縦隊を紹介する際に「司令官、金政吉上将が指揮する戦略軍縦隊」と述べ、戦略軍司令官が金洛兼(キム・ラクギョム)氏から金政吉氏に交代したことを明らかにしました。

金政吉氏は2015年に陸軍少将(星一つ)に進級した人物で、今年5月の党中央軍事委員会の拡大会議で上将に昇進しました。前任者の金洛兼氏も同会議への出席を最後に姿を見せておらず、会議で交代人事が行われたとみられます。

戦略軍は金正恩(キム・ジョンウン)体制下の14年に創設された朝鮮人民軍の組織で、また朝鮮人民軍は陸軍、海軍、戦略軍、航空・反航空(防空)軍の4軍体制を取っており、戦略軍は短・中・長距離ミサイル部隊を指揮・統制します。

今回の軍事パレードで公開された米本土を狙える新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発も、戦略軍が担っているとされます。

朝鮮人民軍の将官以上の階級は元帥、次帥、大将、上将、中将、少将の6階級に分けられますが、戦略軍の新司令官の金政吉氏が5年で少将から上将にスピード昇進したのは、戦略軍がそれだけミサイル部門で成果を収めたためと分析されています。

また、軍事パレードでは第1副総参謀長兼作戦総局長だった朴秀逸(パク・スイル)氏が第1軍団の縦隊を率いて登場しており、中央テレビは「第1軍団縦隊を軍団長の朴秀逸上将が率いている」と伝え、朴氏が再び野戦軍司令官に戻ったことを明らかにしました。

朴氏の後任には、党創建75年を迎え今月5日に大将に昇進した方斗燮氏が任命されたとみられています。

軍団長だった方氏は、軍事パレードのひな壇で金秀吉(キム・スギル)軍総政治局長の画面向かって左隣に立っており、作戦総局長は18年の軍事パレードでも総政治局長の隣に立っていました。

作戦総局長は軍首脳部の総政治局長、総参謀長、人民武力相(国防相に相当)に次ぐ序列4位です。

方氏は15年に陸軍第2軍団長に任命され、17年4月に陸軍上将に昇級した人物で、このほど第1副総参謀長兼作戦総局長に昇進し、大将の階級を得たとみられます。

北朝鮮は昨年12月末と今年5月、7月に党中央軍事委員会の会議、8月に党政治局会議を開き、軍の人事を断行しています。

 

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