韓国訪日団団長、徴用工問題解決へ日韓双方の努力を強調
4月 28, 2022 19:34 Asia/Tokyo
韓国のユン・ソクヨル次期大統領が日本に派遣した代表団のチョン・ジンソク団長は、いわゆる徴用工問題について、日韓双方が協力が解決には欠かせないとの認識を示しました。
韓国・聯合ニュースによりますと、チョン氏は訪日最終日の28日木曜、徴用工問題について「韓日双方が勇気と知恵、忍耐を持ち寄ることで初めて解決できるという点をはっきりと日本側に話した」と述べました。
徴用工問題をめぐっては、韓国大法院(最高裁)が日本企業に徴用被害者への賠償を命じた後、日本企業が韓国に持つ資産の売却に向けた現金化の手続きが進んでいます。日本側は現金化に強く反発しており、今後の日韓関係を占う上で大きな懸念材料となっています。
日本の東京新聞は、チョン氏が26日の岸田首相との面会後、現金化の問題について、「日本側の厳しい認識に共感している」と記者団に語ったと報じています。同紙はまた、外交筋の話として、韓国の代表団が自民党議員との面会で、現金化による日韓関係の悪化は避けたいと発言したと報じていますが、チョン氏はこの日、現金化を阻止するような発言はしていないとしています。
また、産経新聞も、チョン氏が27日の安倍晋三元首相との会談後、「日本側の懸念はよく理解している」と記者団に語ったと報じています。
一方、慰安婦問題についてチョン氏は、安倍氏との会談で、2015年の日韓合意は両国の公式合意であることを認識しつつも、「被害者の名誉を回復し心の傷を癒すという合意の基本精神を見過ごしてはならない」とも伝えたと述べています。
代表団は28日午後、成田空港を出発して帰国する予定です。