韓国首相候補、対日関係に関して「歴史が未来の足引っ張ってはならない」
韓国のユン・ソクヨル新政権の首相に指名されたハン・ドクス氏が対日関係について、「歴史がわが国の経済や未来の足を引っ張ってはならない」との認識を示しました。
韓国・ヨンハプ通信がソウルから報じたところによりますと、ハン・ドクス氏は2日月曜、同国国会で開かれた人事聴聞会で対日関係について、「歴史がわが国の経済や未来の足を引っ張ってはならない」との認識を示しています。
また、韓国貿易協会の会長時代、ソウルで開かれた天皇誕生日レセプションに出席したことに関しては、「貿易協会は日本とも貿易をする企業による組織のため、貿易協会会長は行くことが望ましいと判断した」と答弁しました。
さらに、「全体的な韓日関係は少し厳しいが、今も貿易協会会長としてその行事に行ったことは望ましかったと考えている」と述べています。
なお、韓国の次期外相に指名されているパク・ジン氏は同日、日韓関係に関して「正しい歴史認識を基に共同利益に合致する協力関係構築」を目指す意向を明らかにし、強制徴用、旧日本軍の慰安婦など日韓間の懸案に対する合理的な解決策を模索していく姿勢を示しています。
1910年から1945年までにわたる朝鮮半島への日本の植民地支配に対する見解の対立のために、日韓関係は常に緊張を抱えていました。
こうした緊張は近年、特に日本の安倍元首相と韓国のムンジェイン大統領の在任中に激化しましたが、ユン韓国新大統領は、日韓関係の改善を約束しています。
ユン次期大統領が派遣した韓国政府代表団の訪日中に、岸田文雄首相に対し日韓共通の利益のための協力拡大に関する親書が提出されました。
同代表団の団長は、韓国と日本が現在、新しいプロセスのスタート地点にあり、将来の相互関係の発展と共通の利益のために努力すべきだ、表明しています。
1998年、日本と韓国は当時の韓国のキム・デジュン大統領と当時の日本の小渕首相との会談でこうした共通の立場を強調しました。
当時、小渕首相は朝鮮半島の植民地化の際に韓国に被害を与えたことを謝罪しています。
韓国の代表団はさらに日本の実業家らと会談し、共通の経済目標を追求する上での、双方の更なる協力を求めました。