韓国軍、「北朝鮮が日本海に向けて短距離弾道ミサイル発射、SLBMの可能性」
-
北朝鮮が日本海に向けて短距離弾道ミサイル発射
韓国軍合同参謀本部が、日本海に向けて北朝鮮が弾道ミサイルを発射した、と発表しました。
韓国・ヨンハプ通信が7日土曜、ソウルから報じたところによりますと、韓国軍合同参謀本部は同日、北朝鮮が現地時間の7日土曜午後2時7分ごろ、東部・咸鏡南道の新浦沖から日本海に向けて、「潜水艦発射弾道ミサイル・SLBM」とみられる短距離弾道ミサイル1発を発射した、と発表しました。
韓米情報当局は、ミサイルの飛行距離や高度などを分析中です。
韓国軍はさらなる発射に備えて、韓米間の緊密な連携のもと関連動向を監視し、警戒態勢を維持しています。
日本の報道各社によりますと、日本海上保安庁は防衛省からの情報として、日本防衛省は同日、「北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射された」と航行中の船舶に注意を呼び掛けています。
また、複数の日本政府の関係者によりますと、北朝鮮から発射された弾道ミサイルの可能性があるものは、日本のEEZ排他的経済水域の外側に落下したとみられるということです。
松野官房長官は今回の件について、「詳細は、これから分析する。詳しくはこのあと防衛省が説明する」と述べました。また、現時点で被害に関する情報は入っていないと説明し、北朝鮮に対して外交ルートを通じて抗議したことを明らかにしました。
北朝鮮の政府関係者はこれまで、このニュースに関するコメントを発表していません。
北朝鮮による飛翔体の発射は、今年に入って15回目となります。
北朝鮮は3日前の今月4日にも、首都ピョンヤン郊外のスナン(順安)付近から、キム・ジョンウン総書記の立会いのもと、日本海に向けて弾道ミサイル1発を発射しました。
北朝鮮は、今年に入ってから毎月、弾道ミサイルなどの発射を繰り返しており、先月25日には朝鮮人民革命軍の創設90年に合わせて、大規模な軍事パレードを行い、ICBM級の「火星17型」などさまざまな兵器を公開しました。
キム・ジョンウン総書記はこれに先立ち、去る3月11日には北西部・東倉里の西海(ソヘ)衛星発射場を視察し。軍事偵察衛星を運ぶ大型ロケットを打ち上げるべく施設を拡張するよう指示しています。
キム総書記は先月30日、敵の核の脅威に対抗すべく国軍強化必要性を求めていました。
また、先週のパレードを組織した朝鮮人民軍の指揮官との会談では、与党中央委員会の軍事的優位性の維持という強い意志を強調しています。
さらに、すべての危険な工作と脅迫行動を抑制すべく、予防的かつ完全な方法で国家の軍事力を恒常的に発展させる必要性を強調し、こうした脅威として、侵略者の軍による核の脅威の増大を挙げました。
そして、「北朝鮮の大規模な攻撃能力は極めて重要なもので、国家の安全を保証するものである。そして、それ自体が現代世界における北朝鮮の国家的威信や権利、国益を保証するものだ」としています。
北朝鮮は、キム総書記とトランプ前米大統領との核・ミサイル軍縮交渉が決裂した後、より精力的なミサイル実験を再開しました。
有識者らは、合同軍事演習を含めた地域でのアメリカの挑発行為が、軍国主義の増大や地域の情勢不安を助長している、と見ています。
一方、北朝鮮は自らの核兵器開発の決定的な理由として、アメリカの挑発行為や地域における米軍の駐留を挙げています。
昨今の北朝鮮の動向から、北朝鮮が核実験を実施するのではないかとの懸念が高まっています。
アメリカを初めとする西側諸国、および北朝鮮の近隣国である日本と韓国は常に、北朝鮮による弾道ミサイル・核実験を懸念しています。

