駐日米大使、米兵による性的暴行事件で「遺憾」→翌日サーフィン
沖縄に駐留する在日米兵による性的暴行事件が県に報告されていなかった問題が相次いで発覚している中、エマニュエル駐日米大使は5日、外務省から抗議を受けた際に遺憾の意を表明したのみで、謝罪はしませんでした。エマニュエル氏は翌日、福島県内で自民党の小泉進次郎衆院議員らとサーフィンに興じました。
【ParsToday日本】外務省の岡野次官は5日、エマニュエル氏を外務省に呼び、在日米兵による性的暴行事件が沖縄県内で相次いだことについて、米軍の綱紀粛正と再発防止策の徹底を要請しました。
これに対してエマニュエル氏は、「起こったことを遺憾に思っている」「司法の判断を待っているが、良識、人間として遺憾に思っている」などと述べました。
また、再発防止策については「現在の予防策が十分でないことは明らかだ」とだけ述べ、近く予定されている日米2+2(外務・防衛担当閣僚会合)で具体策を提示したいとしました。
沖縄県の玉城デニー知事は、県内で起きた事件にもかかわらず県側に報告がなかったことに激しく反発していますが、これまでエマニュエル氏を含め、米側から謝罪の言葉はありません。
エマニュエル氏はこの翌日の6日、自民党の小泉進次郎衆院議員らとともに福島県南相馬市を訪れ、地元のサーフィン大会を視察しました。エマニュエル氏は、福島第一原発の処理水放出の安全性をアピールする目的で、自ら海に入ってサーフィンに興じたほか、地元の食材を使った料理を食べるなどしました。
福島民友新聞によると、エマニュエル氏は報道陣に対し、中国による日本産の水産物の禁輸措置を「欺瞞」と批判。小泉氏も「非科学的な攻撃に対して日米は屈しない」と述べ、ここぞとばかりに日米の「絆」をアピールしました。
しかし、米軍が沖縄にもたらし続けている被害には目を背け、中国批判のために福島県民に寄り添うポーズをとるエマニュエル氏の姿勢こそ「欺瞞」であり、それを日米友好の演出としてありがたがる日本の哀しさが際立っただけでした。
なお、エマニュエル氏は自らのXで福島訪問については詳しく報告していますが、沖縄で相次いで発覚した性的暴行事件についてはこれまで一切言及していません。