イラン安全保障最高評議会書記、「我々は堅固で信頼できる永続的合意を追求」
イラン安全保障最高評議会のシャムハーニー書記が、アメリカが約束を破り核合意から違法に離脱し、同国および西側へのイラン国民の不信感増大につながったとして、「我々は核合意内の全責務を履行してきており、現在も現在、堅固で信頼できる永続的合意を追求している」と強調しました。
イルナー通信によりますと、シャムハーニー書記は25日土曜夜、EUのボレル外務安全保障政策上級代表との会談において、「イランは、かなりの物的および人的コストをかけて、テロとの戦い、人権擁護、エネルギー面の安全保障、国際体制における恒久的安全の強化において、異例の措置を講じてきた。その恩恵は世界、特に欧州市民が理解している」としました。
続けて、核合意においてアメリカが約束を守らず、欧州もそれに対処しなかったことはイラン国民にとっての「苦い経験」であるとして、「違法な制裁の解除と、全関係方面の恒久的な経済面の利益の実現が、イランがウィーン協議へ参加した目的である。これらの原則に欧米から信頼に足る保証が付与されなければ、その合意はイランにとって何ら望ましいものではない」としました。
そして、アメリカが協議の中で相反する行動を取り、脅迫や制裁のような手段に張り付いていることが、この協議を長引かせ結果に到らせない主要因になっているとしました。
一方、ボレル上級代表もこの会談において、一方的な離脱によって核合意という国際的な取り決めを崩壊の瀬戸際に追い込んだトランプ米前大統領の政策を強く批判し、「良い合意に到るためには全関係方面が未来へ進路を向けなければならない」と述べました。
また、イラン訪問前にアメリカ政府関係者と話し合ったことに触れ、「バイデン政権は様々な理由により、核合意復活のための合意成立を求めている」としました。
その上で、これまでの経過を考慮すれば、新たな合意が恒久的なものだと確信を得るための保証に関してイランが慎重であることは理解できるとし、「私は協議の調整役として、各関係方面の見解を、合意成立のための政治的および技術的可能性に沿って互いに近づけるよう努めている」と説明しました。