テヘランでのアスタナプロセス保証国会合が終了声明、「シリア危機に軍事的解決策なし」
イラン、ロシア、トルコが、テヘランで開催されたシリア危機の解決策を話し合う、第7回アスタナ・プロセス保障国会合で終了声明を出し、「シリア危機に軍事的解決策はない」とした上で、あらゆる形でのテロと戦うための協力継続への決意を表明しました。
第7回アスタナ・プロセス保障国会合はイラン政府の主催により、19日火曜夜、イラン、トルコ、ロシアの首脳らの参加により、テヘランで開催されました。
カザフスタン旧首都、現ヌルスルタンから名前が取られたアスタナプロセスは、2017年1月よりイランのイニシアチブおよび、ロシアとトルコの協力により、シリアでの和平確立を目的に開始されました。
イルナー通信によりますと、この3者協議でのイラン、ロシア、トルコの大統領らの共同声明では、シリアの国家主権、独立、統一、領土保全、ならびに国連憲章の目標と原則の遵守が強調されています。
イラン、ロシア、トルコはさらに、シリアの石油の違法な占有や国外への移送、売却に反対を表明しました。
これら3か国の首脳はまた、国際人道法に従って民間人と民間インフラの保護を要求しています。
さらに、シリアの人道的状況について深い懸念を表明し、国際法、国際人道法、および国連憲章に反するすべての一方的な制裁を否定しました。
そして、民間インフラを含むシリアに対するシオニスト政権イスラエルの軍事攻撃の継続を非難し、これらの攻撃を国際法、国際人道法、およびシリアの国家主権と領土保全の違反だとし、地域における緊張や情勢不安を扇動する要因だとしています。
シリア危機は2011年、サウジアラビア、アメリカ、およびその同盟諸国から支援を受けたテロ組織が、地域のパワーバランスをシオニスト政権イスラエルに有利に変化させようという目的とともに、シリアへ大規模な侵攻を行ったことで始まりました。
シリア軍はその後、イランの軍事顧問とロシアの支援の助けを受けて、自国内にいたテロ組織ISISの問題の終結に成功しました。
他の複数のテロ組織も、同国から掃討されつつあります。
アメリカとその同盟諸国は、シリアでのテロ組織敗北を強く懸念しています。