視点
国際生物学オリンピックでのイランの活躍、学術面で続く成功
第33回国際生物学オリンピックで、イラン人学生チームが4個の金メダルを獲得し、ロシアとともに世界1の座に輝きました。
この結果は、国際生物学オリンピックでイランがこれまでに挙げた最高の成績となります。今大会はアルメニア首都エレバンにて、65カ国が参加して行われました。この成功と同時に、国際化学オリンピックでもイランチームは2つの金メダルと2つの銀メダルを、国際物理学オリンピックでは2つの銀メダルと3つの銅メダルを獲得しています。さらにこれに先立ち、国際数学オリンピックでも金3、銀3というすばらしい成績を挙げました。
科学と知識に注意を払うことは、1979年に勝利したイランイスラム革命が掲げた方針の1つです。この注力は本格的なもので、国際的な権威ある資料によりますと、世界206カ国におけるイランの学術的順位は20位以内であり、科学面での成長率は世界平均の11倍という高い水準にあります。
イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師は最近、「革命前のわが国は、科学技術生産においては成果を何ひとつ持っていなかった」とし、「イスラム革命は、科学・技術の分野においてわが国が先進する原動力となった」と述べました。ハーメネイー師はまた学術分野における2つの重要な点を指摘しています。1つは、「国家に希望をもたらす最も重要な可能性は、宗教心や信仰心あふれるオリジナリティや奥深い基盤を持つ有能で才能のある人材である」ということです。そして2つめは、知識・学術分野での若者に対する奨励、および国家の学術面での成功の道の継続です。この方向性に基づき、ハーメネイー師は「知識こそは、一国の力や威信を示す最も明白な手段であり、知識が持つ別の一面は、物事を行う能力だと言える」と述べています。
この表明は、イラン最高指導者にとっての知識や学問の重要性を雄弁に物語っています。いずれの分野であれ、知識は国家の発展の下地を打ち立てることになります。世界における西側の発展の要因となったのも、知識の獲得でした。知識はさらに、問題解決能力、敵の陰謀を粉砕する能力を生み出すものであり、世界におけるイランの地位の向上の下地をも作り出します。中でも核技術は知識の重要性の明確な例であり、イランは核知識を獲得したことから、敵の陰謀にもかかわらず、核の利益という権利を守ることに成功しています。
もう1つの重要な点は、国際舞台における国内の若者の学術分野での成功が、イランの将来を暗澹たるものだと吹聴する敵の心理戦を粉砕しているということです。国際レベルの学術面での成果は、イランイスラム革命の希望あふれる可能性の1つであり、同時に、学術分野においても行使される圧政的な制裁をものともしない、国家の学術・社会的資本を、国際社会に示して見せているのです。
ハーメネイー師は、2022年3月21日より始まったイラン暦の今年・1401年のスローガンの中で、生産と雇用という2つの重要なテーマとともに、重要な概念として「知識ベース」にも言及しており、このこともイラン経済をはじめとする国家の事項の学術化という分野に、最高指導者が注目していることを物語っています。
今日、政治家らの最も重要な責務の1つが、イラン社会に存在する学識ある人材の可能性を有効に活用し、特に圧政的な制裁の分野でのイランに対する敵の陰謀の打倒を可能にすることに、疑いの余地はありません。学術面でのイランの若者の国際的順位、さらには世界平均の11倍という学術面での成長率も、イランという国の諸々の事柄の知識ベース化および、進歩発展の継続の可能性を証明しているのです。