イランが、自国へのサイバー攻撃に対する米英の沈黙を批判
イラン国連代表部が米英の主張を否定し、イランへのサイバー攻撃に対する米英の沈黙を批判しました。
イルナー通信によりますと、米ニューヨークにあるイラン国連代表部は、アルバニアに対するサイバー攻撃にイランが関与していたとする米英の主張を否定し、「米英には、わが国にこうした疑念の矛先を向ける正当性や法的根拠が欠けている」と表明しています。
また、「わが国はサイバー攻撃の被害国として、あらゆる形での非軍事施設に対するサイバー攻撃の一切を非難する」としました。
さらに、「米英はこれまで、イランの核施設やインフラに対して行われた数多くのサイバー攻撃には沈黙を決め込み、これらを陰に陽に支援している。これゆえ、わが国に対しこのような責任転嫁を行う正当性や資格は全くない」としています。
そして、「わが国は常に外部からのサイバー攻撃を受けてきており、サイバーテロへの対処という、国際的に責任のある努力の重要な一翼を担っている」となっています。
イラン国連代表部はまた、同国が世界有数のテロ犠牲国であることに言及し、「わが国は国連加盟各国の政府に対し、テロ対策という自らの国際的な責務の遵守を求めるととともに、ならびにテロ組織をかくまい自国領内に避難場所を与えるという行動を控えるよう要求する」としました。
ワトソン米NSC国家安全保障会議報道官は、「イランは、去る7月15日に発生したアルバニアへのサイバー攻撃および、これに伴うハッキング作戦の張本人だ」と主張しています。
また、「数週間にわたり、米国政府は民間部門のパートナーと協力して、このサイバー攻撃の影響の緩和、回復、調査に取り組んできたアルバニアを支援してきた」と表明しました。
さらに、アルバニアのエディ・ラマ首相も、イランに対する事実無根の疑惑を提起し、イランと断交したと表明しています。
イラン外務省は、同国に対しアルバニア政府側から提起された事実無根の主張を否定するとともに、「わが国との外交関係の断絶決定は、こうした根拠のない主張に依拠するもので、国際関係における近視眼的で性急な行動とみなされる」と表明しています。
アルバニアは、反イランテロ組織MKOモナーフェギンがイラクから追放された後、米国の命令で他のNATOメンバーの調整により、このテロ組織を受け入れ、それによりMKOは現在までイラン国民に対するスパイ活動と破壊活動を続行している形となっています。
MKOは毎年、反イラン思想を持つ人物をアルバニア首都ティラナに招待して会議を開催していましたが、今年のこの組織の会議は安全上の理由で中止されました。