視点
イランでの破壊行為者処刑を口実にした西側の干渉継続
イラン外務省は、ヨーロッパ当局や一部の国によるツイッターでのイラン内政への干渉に対して返した一連のツイートにおいて、これらの国にテロリストの受け入れ、支援、奨励を止めるよう求めました。
イラン外務省はこの中で、「暴動に対処するにあたり、我が国は最大限の自制を見せており、平和的な抗議者でさえ暴力的に弾圧することで悪名高い多くの西側政権とは違って、適切で標準的な反暴動の方法を用いている。これは司法手続きにおいても同様であるが、公共の安全はレッドラインとなる」としました。
西側諸国は、イランで騒乱が始まって以来、暴徒への支持を自身の使命に掲げて、公の秩序を乱す者たちを支援したり、イランの敵対者との会合を開催することで対イラン措置を強化しています。彼らはまた、この機会を利用して、人権侵害を口実にイランに対する経済的および政治的制裁をさらに厳しくしています。
さらにヨーロッパ諸国は、混乱を継続させようとする最近の工作において、イランに対し新たな制裁を課そうとしています。
EU欧州連合のジョセップ・ボレル外務安全保障政策上級代表は、EU外相会合において「イラン当局が抗議行動にどのように対処しているか、また基本的人権を尊重する必要性があるかについて、調査する予定だ」としました。
ブリンケン米国国務長官も、イランの内政に対する干渉を継続する中で、今回の破壊行為者処刑に反応して、「モフセン・シェカーリー死刑囚の処刑は、私たちに恐怖を与えた。イランに対する我々のメッセージは明確なものである。それは、”この残忍な弾圧を止めよ”というものだ。我々は引き続き、イラン政府の責任を追及する」と主張しました。
実のところ、イランの情勢不安と暴動に対して西側当局が取っている政策や態度は、ダブルスタンダードや偏見の典型をはっきりと見せる、イランに対する敵対政策が完全なかたちで再度示されたものだと言わざるをえません。
今回処刑されたシェカーリー死刑囚は、殺人を行い恐怖を生み出す目的での刃物使用、人々の自由と安全を奪う行為、職務遂行中の治安担当官に対する意図的傷害、道路封鎖し、社会の秩序と安全のかく乱という罪状により、死刑判決を受けていました。
西側諸国では、警察や治安部隊に対する攻撃には、非常に重い罰則が科せられます。アメリカの警察は、攻撃の可能性や意図があったという理由だけで、年間何百人もの人々を銃撃していますが、警官が結果的に人を殺しても、ほとんどの場合は法廷で無罪となります。イギリスでも、新政府は緊縮経済計画の実施に対する抗議行動が始まった後、街頭抗議行動参加者に対して厳しい弾圧で対処する方針を掲げています。
そして、その同じ国々が一方で、人権を名目にイランの混乱を支援し、現在も、イランへより圧力をかけることを目的とした新たな制裁を、来週の発動に向けて進めているのです。
西側諸国は実際、暴動を道具と見なしており、そのような視点から、人権スローガンやメディア戦争の形に走っています。イラン外務省もそのために、イランに対して偽善的に説教をたれる機会を見つけた西側政権も、武力攻撃や破壊工作を耐え忍ぶことはないと指摘したのです。西側は、不誠実な行動やテロリストの受け入れ、支援、幇助を即刻止めるべきなのです。