イラン外務省が、サウジとの外交関係正常化に際し声明発表
イラン外務省が11日土曜夜、サウジアラビアとの間で外交関係を再開するとした合意が結ばれたことに関し、声明を発表しました。
イランとサウジアラビアは10日金曜、中国・北京での交渉において、7年ぶりに外交関係を正常化することで合意しました。
この合意によれば、両国外相は今後2か月間以内に会談を行い、互いの国への大使再派遣、自国大使館の再開、国交正常化に向けたその他の要件を整えるとされています。
サウジアラビアは2016年1月3日、テヘランにあるサウジ大使館とイラン北東部マシュハドにあるサウジ領事館が複数の者らに襲撃されたことを口実として、イランと一方的に断交しました。
イルナー通信によりますと、イラン外務省は声明で、「我が国は、バランスのとれた対外政策、能動的外交、理知的なやり取りを実践し、近隣外交という政策を現実のものにしこれまでの道程を補完する中で、重要な一歩をまたひとつ踏み出すことになった。集中的かつ実施を重視した交渉の結果、我が国とサウジアラビアの関係を正常に戻すことを目的とした北京合意が成立した」と説明しました。
また、「我が国は今回の行動により、イラン国民、さらには近隣地域の友好国およびイスラム諸国民の利益の実現、包括的な平和・安定の実現や強化、地域諸国の政府・国民の共通利益に向けて、地域の可能性を使っていくという固い決意を持ち、効果的かつ前向きに進む計画を持っていることも示した」と続けました。
そして、「本省は、イランとサウジアラビアという2つの国の国民、さらには地域の他の諸国民に共通する利益を実現するために、今回の合意がプラスの効果を果たすと確信を持っている。今回の合意成立において中国が示したイニシアチブや交渉の場の提供、また、これまでにサウジとの交渉において友好国イラクやオマーンが果たしたという効果的役割に感謝したい」としました。