イラン裁判所がウクライナ機事故に判決、第一級被告に禁固13年
4月 17, 2023 17:26 Asia/Tokyo
テヘラン近郊で発生したウクライナ航空機墜落事件から約3年に渡る全面的な捜査が行われた後、イランの裁判所が20回の公判の末、この事件に関する判決を下しました。
2020年1月8日、ウクライナ航空の旅客機がテヘラン近郊で墜落し、乗員9人および乗客167人の全員が死亡しました。乗客の大半はイラン人で、残り32人はカナダ、アフガニスタン、ウクライナ、イギリス、スウェーデンの国籍を持っていました。
イラン司法府の発表によれば、計20回にわたる公判が開催され、 117 人の原告が訴状を提出し、このうち55人の原告が法廷で訴訟内容を読み上げ、20 人の弁護士が原告を代表して事件発生を証明する理由を提出しました。
これに対し、テヘランの軍事法廷はこの事件の第1級被告人に対して禁固13年の判決を言い渡しました。
この事故での第1級被告とされた防空防衛システムの司令官は、司令部の命令に反して許可なしに、またミサイル発射関連指示書に反する形で、事故機に対してミサイル2発を発射しました。
裁判所は審議の末、「被告人の行動は、問題への知識欠如とターゲットに関する誤ったイメージによるもので、被告人はターゲットを接近して来る侵略者と誤認し、それに対して2発のミサイルを発射したものの、旅客機を撃ち落す意向はなかった」という結論に達しました。