視点
イラン最高指導者が強調するイスラエルの凋落
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イラン・イスラム革命最高指導者のアリー・ハーメネイー師
イラン・イスラム革命最高指導者のアリー・ハーメネイー師が、イスラム世界の最も主要な課題の1つとしてパレスチナ問題を挙げ、シオニスト強奪政権イスラエルが次第に凋落してきていることを指摘し、「数年前から始まっているこの凋落は今や加速しており、イスラム世界はこの非常に大きな機会を活用すべきだ」と語りました。
ハーメネイー師は22日土曜、市民団体や国の体制責任者、そしてイスラム諸国の大使らとの会談で、シオニスト政権イスラエルの目に見える凋落やその抑止力の明らかな低下を指摘し、「この重要な進展は、パレスチナの国民と若者の抵抗によって起こったものであり、今日のイスラム世界の戦略は、パレスチナ領内の戦闘要員に対する支援・強化に焦点を当てるべきである」と述べました。
イラン最高指導者が指摘しているように、聖地ベイトルモガッダス・エルサレムを占領するシオニスト政権が現在直面している重要な問題の1つは、この政権の政治、社会、経済的状況の脆弱性です。
実際、政権内および地域におけるここ数カ月の情勢変化により、シオニスト政権の不安定な立場が一層浮き彫りになっています。
この数ヶ月間において、イスラエル占領地では大規模な街頭デモが見られました。
これらは、ネタニヤフ首相の司法改革計画に対する抗議行動であり、反ネタニヤフ派が司法クーデターと呼ぶこの計画は、広範な抗議行動を引き起こし、シオニストの内部分裂をますます露呈させた形となっています。
こうした中、過去4年間において占領地で首尾一貫した内閣が形成されなかったという問題と、イスラエル議会・クネセトでのあからさまな対立も、シオニスト政権内部の結束の欠如を示すもう1つの兆候です。
イスラエル占領地では4年足らずの間に5回も総選挙が行われましたが、その結果形成された連合はいずれもこの政権の内部危機を封じ込めることはできませんでした。
もう1つの重要な問題は、イスラエル軍による聖地内のアクサーモスクへの侵略と冒涜に対応するシリア、レバノン、パレスチナ・ガザ地区の前線における抵抗集団の最近の動きであり、この動向は聖地の占領者との戦いにおける抵抗集団の一層の団結と連携を示しています。
換言すれば、現在イスラエルは、パレスチナだけでなく、北と南の境界線からも統一した抵抗戦線の出現に直面しているのです。
間違いなく、パレスチナ国民を含むイスラム圏の諸国民の勝利の要因の1つは団結と抵抗に他なりません。
このため、敵はイスラム社会での自らの植民地主義的な目標達成のために不和分裂を扇動し、イスラム教徒の団結を妨害しようとしています。
こうした中、膨大な天然資源を有するイスラム諸国は、団結の維持と抵抗の継続への支援により、パレスチナや地域におけるイスラエルなどの敵の目標の達成を阻むことができるのです。
イラン最高指導者も、敵がイスラム排斥を目論むのは、彼らがパレスチナ国民やその他諸国民の強化におけるイスラムの力を悟ったことの結果だとみなしており、「イスラム教徒の諸国民の賢明さにより、この戦略は何の結果にも至らないだろう」と述べています。