6月 07, 2023 16:15 Asia/Tokyo

イランとサウジアラビアの国交正常化手続きが進む中、在サウジアラビア・イラン大使館が再開されました。

イランサウジアラビア2016年より、サウジ政府側からの一方的な措置で国交が断絶していました。しかし両国は、中国の仲介で今年3月10日、7年間の断交を終わらせて国交を正常化させることで合意しました。

サウジのニュースチャンネル「アル・アラビーヤ」は6日火曜、同国においてイラン大使館がに正式に再開されたと報じました。

これに関してイラン外務省のキャンアーニー報道官は5日月曜、「我が国とサウジアラビアの合意実施手続きの総仕上げとして、在リヤド・イラン大使館在ジッダ・イラン総領事館在ジッダ・イスラム協力機構イラン代表部が、5日から6日にかけて正式に再開される」と説明しています。

このような中、シオニスト政権イスラエルの各メディアは、イラン・サウジ関係の進展に反応して、「イスラエルは、新たな地域秩序の中でもはや居場所がない」と報じました。

これらのメディアはさらに、「イランと対立するイスラエルは、イランとサウジの関係回復しイランとアラブ首長国連邦も接近する中、独り取り残されている」と指摘しました。

また、地域におけるイランとアラブ諸国の接近が地域外に及ぼす影響に言及し、「サウジアラビアは石油生産量の削減を行ったが、これは米国や欧州の市場での石油価格上昇につながる。このような決定は結果的に、欧米のインフレ率上昇につながるだろう」と続けました。

その上で、7年ぶりの在サウジ・イラン外交公館の再開および、アラブ首長国連邦がイラン主導の新たな海事連合に参加するつもりであることを強調し、「このような関係接近は、重大な警告を内包している。それは、西アジアの勢力地図が変わるというものだ」と説明しました。

そして、アラブ首長国連邦がアメリカ・イスラエル協力圏から離れたことについて、「アラブ首長国連邦はかつて、イスラエルとの関係正常化合意を支持していた。しかし今や米国から距離を取って、同国主導のペルシャ湾海事連合からの離脱を公表した」としました。

イラン・サウジが国交正常化に合意して以降、米経済誌・フォーブスなどの西側メディアは、西側とアラブ諸国という連合が崩壊したとしながら、その結果について警告してきました。

イラン第13期政権は、2021年8月3日に発足してより、外交政策におけるバランス形成を宣言し、近隣諸国、地域諸国、アジア諸国との協力拡大をその対外計画の優先事項に据えています。

 


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