イラン外務次官、「抵抗運動は排除できない」 日本の識者らとの会合で
イラン外務省のバーゲリー政務担当次官が、「多極主義は、国際舞台において公正とより良く並び立つ。抵抗という運動は、地域におけるひとつの現実であり、安定、平和、平穏を生み出しているほか、タクフィール主義者によるテロとの闘いを主体となって率いており、排除することはできない」と述べました。
イルナー通信によりますと、バーゲリー次官は、日本の識者70人が出席しイラン大使館で開かれた会合で、「米国は現在、一極主義と世界覇権により、公正の確立を阻んでいる」と述べました。
続けて、多極主義の重要性について、「国際舞台において多極主義的言説が急速に増えていることは、そこで活躍する国々が、一極主義は恒久的な解決策にならないと理解した証である。多極主義は、重要なニーズを満たすことができ、公正とより良く並び立つ」と指摘しました。
一方、「パレスチナ・ガザでは今日、罪のないパレスチナ人女性や子どもが、米国が(一極主義を押し進めようと)地域に押し付けている秩序の大きな代償を払わされている。このような秩序が続いていくことを、彼らは決して許しはしない。そこから、国際舞台にいる公正な国々が米国の押し付ける秩序に従わないことが、この問題の解決策になると言える」としました。
その上で、「抵抗運動は、西アジアにおけるひとつの現実であり、安定、平和、平穏を生み出している。タクフィール主義者やテロ組織ISISとの闘いを主体となって率いているのも、まさに抵抗運動である。これは、アイデンティティや存在意義を保つ地域諸国の人々の努力の重要な一部となっており、排除することはできない」と説明しました。
また、「イランと日本は、西アジアと東アジアにおいてそれぞれ重要な国である。両国政府には、国際舞台でアジアの地位を高めていく責任がある」と述べました。
中国に続いて日本を訪問したバーゲリー次官は、同国の当局者らとの会談・協議を終え、19日火曜に帰国の途に着きました。