イラン西部ハメダーンのブーアリー・スィーナー大学自然史博物館
イラン西部ハメダーンにあるブーアリー・スィーナー大学自然史博物館は、学生の教育施設であるだけでなく、自然環境に関心ある人々にとっても訪れるに値する場所となっています。
ブーアリー・スィーナー大学農学部内にあるこの自然史博物館は、教育、科学、研究といった目的のもとに、1992年に開館しました。
この博物館の建物は、総面積が2000平方メートルにも及びます。
ここには毎年、数千人もの見学者が来館します。それは、ここがイランと地域において最も多様性に富んだ博物館の一つであるためです、これと同等の博物館は、ヨーロッパの大学でもほとんど見つけることができません。
この博物館の各展示ホールでは、ガラス容器に保存された人間の胎児から、数千年前の化石や絶滅した動物にまで及ぶ標本・剥製によって、大自然の驚異の数々を目の当たりにすることができます。
ペルシャ湾関係のセクションである貝類ホールは、ペルシャ湾とオマーン海の海岸・海域から収集された貝殻、サンゴ、海綿類の標本が展示されている場所です。
昆虫ホールでは、100の標本ケースに収められた美しい蝶を初めとする各種の昆虫類が、科学的に分類された上で展示されています。そこには、イランで採集されたものに加えて、諸外国で採集されたものも含まれています。
哺乳類・鳥類ホールでは、イランの鳥類と哺乳類の大部分の剥製が、約300のジオラマ形式で、科学的・専門的に分類・展示されています。
さらに、水生生物ホールでは、淡水・海水に住むあらゆる生物が各種水槽に分けて展示されています。このセクションの見どころの一つは、ザトウクジラの巨大な骨格標本です。
そして爬虫類・両生類ホールには、多数の生物が生きたまま、あるいは標本として展示されています。
加えて、地質学ホールには、数千点に上るイランで最も高価な貴石や、化石、鉱物の標本が展示されています。