中国人観光客誘致からシーア派追悼行事アルバインのユネスコ登録まで;発展への道を歩むイランの文化外交
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サーレヒーアミ―リー・イラン観光相と孫業礼・中国文化旅遊相が会談
イランが、国連世界観光機関総会の傍ら、中国、イラク、インドとの文化・観光協力の新たなスタートを切りました。これらの諸国との間の合意の焦点となったのは中国人観光客の誘致、イランのシーア派追悼行委アルバインのユネスコ登録、そしてインドとの文化交流の促進などとなっています。
イランのサーレヒーアミーリー伝統工芸・文化遺産・観光相は9日日曜、サウジアラビア首都リヤドで第26回国連世界観光機関総会の傍ら、中国の孫業礼・文化旅游相と会談し、「イランの観光政策の主要な優先事項は、文化交流の拡大および、中国の巨大な観光市場におけるシェアを獲得である」と語りました。
【ParsTodayイラン国際】IRIB通信によりますと、サーレヒーアミーリー大臣は、世界の観光分野における中国の際立った地位に言及し、「中国は毎年1億6000万人以上の観光客を海外に送り出しており、この数字を2億人に増やそうとしている」と述べました。一方、孫業礼大臣もイランと中国の友好的かつ戦略的な関係の重要性を強調し、「文化および観光協力の拡大は、二国間の関係強化と経済交流のレベル向上につながると信じている」とコメントしています。
イラン観光相:「我々の目標は、イラン・イラク相互間で観光客を500万人に増やすこと」
サーレヒーアミーリー大臣は、イラク文化観光文化遺産大臣アフマド・ファカク・アル・バドラニ氏との会談で、イスラム世界ではシーア派3代目イマーム・ホサインの殉教40日忌の追悼行事アルバインが比類なき位置づけにあることについて、「アルバインの日に徒歩で聖地に向かう参加者の行列は世界最大の宗教的・精神的集会であり、ユネスコ世界遺産リストに人類の無形文化遺産として登録されるに値する」と語りました。また「昨年は、アルバインの行事を除いても350万人以上のイラン人巡礼者がイラクを訪れた。一方で、ほぼ同数のイラク人巡礼者がイランを訪れている。我々の目標は、来年において相互間の観光客500万人に増やすことである」と述べています。これに対し、バドラニ・イラク文化観光文化遺産相も「イラク国民は、イランとの文化・観光協力の拡大を歓迎する。アルバインの追悼行事は両国にとって共通の遺産かつ誇りの源泉であり、我々はイランと協力しその世界遺産登録に向けて前進する用意がある」とコメントしました。
イランとインドの観光協力拡大へ
サーレヒーアミーリー大臣はさらに、リヤドでインドのガジェンドラ・シン・シェカワット観光相と会談し、両国間の観光協力の拡大と文化的な結びつきの強化を強調するとともに、これをイランの観光政策における戦略的優先事項の1つだとしました。両者はこの会談でさらに、イランとインドの文化交流の長い歴史と文明の共通性を強調し、観光・文化交流の促進、観光活動家間の経験交換、共同イベントや展示会の開催の計画をめぐり合意しています。シェカワット大臣もイラン側の提案を歓迎し、「インドはイランとの協力を拡大し、適切な時期に観光分野における共同覚書に署名する用意がある。観光展の開催と対話の機会の創出は、両国間の協力発展に向けた建設的な道となるだろう」とコメントしました。

