最高指導者が、ハッジ・メッカ巡礼儀式に際し、メッセージ
イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、ハッジ・メッカ巡礼は、イスラム教徒の精神性と誇りの象徴であり、圧制者の脅威に対する人々の平穏と安全の源、多神教徒に嫌悪を示し、敬虔な人々が連帯するための場所であるとしました。
ハーメネイー師は、5日月曜に発表された、今年のメッカ巡礼者に寄せたメッセージの中で、「メッカ巡礼という宗教義務は、イスラム共同体の偉大さをイスラムの敵に示し、世界の理不尽な者たちが人類社会に押し付けている弱さ、屈辱、堕落の原因と、イスラム教徒がいかにかけ離れているかを浮き彫りにする」と強調しました。
また、「今年、イランの敬虔な巡礼者が神の家を巡礼するのを妨げたサウジアラビアの統治者は、罪を犯し、正しい道を外れた人々であり、その権力の存続を、覇権主義者の要求をかなえ、シオニストやアメリカと同盟を組むことの中に見出し、この道において、いかなる裏切りも厭わない」としました。
さらに、昨年のメナーの惨事とマスジェドルハラームでのクレーン車の倒壊により、数千人の巡礼者が死亡したことに触れ、「そこにいた人々、専門家や評論家は、この惨事の責任はサウジアラビアの統治者にあるという意見で一致している。一部には、この悲劇が意図的なものだったという憶測を提起する人もいる」と語りました。
ハーメネイー師は、イラン国民は今も、メナーの惨事の殉教者を失った悲しみと怒りの中にいるとし、「サウジアラビアの統治者は、謝罪と後悔を示し、この恐ろしい惨事の直接の責任者を訴追する代わりに、厚かましくも、イスラムの国際調査団の結成を阻止した」と強調しました。
また、「シオニストやアメリカに対する行動によってイスラム世界の恥となっている政治家から、聖典や預言者の言動に反する教令を公然と発表する、卑しく穢れたスンニー派の指導者・ムフティ、職業的な良心でさえ、偽りを述べることの妨げとはならないメディアの雇われた者に至るまで、彼らの宣伝者たちは、イラン人の巡礼者が今年のメッカ巡礼を禁じられたことは、イランイスラム共和国に責任があるように示そうと、無駄な努力を行っている」と述べました。
さらに、「扇動的な統治者たちは、邪悪なタクフィール主義のグループを結成し、彼らに武器を装備させることで、イスラム世界を内紛に巻き込み、罪のない人々を死傷させ、イエメン、イラク、シリア、リビア、その他一部の国を血で染めた。神を知らない政治家たちは、シオニストの占領政権に友好の手を差し伸べ、パレスチナの災難や苦痛から目をそらし、バーレーンの町や村まで、その圧制や裏切りの裾野を広げた」としました。
ハーメネイー師は続けて、「サウジアラビアの統治者は、今年もイラン人の他、一部の国の国民のメッカ巡礼を妨げた上に、別の国の巡礼者たちも、アメリカとシオニスト政権の諜報機関の協力により、非通常の監視下に置かれ、神の安全な家を、全ての人にとって安全ではないものにしている」と語りました。
さらに、「イスラム世界は、サウジアラビアの統治者の物質的、傀儡的で信仰を持たない中傷者としての真の姿を正しく理解すべきであり、彼らがイスラム世界にもたらした犯罪のために、彼らを放置してはならない。慈悲深い神の客人たちに対する彼らの圧制的な行動のために、メッカ巡礼の問題と、聖地の管理に関して、根本から考える必要がある。この義務を怠ることは、イスラム共同体の未来を、さらに大きな問題に直面させることだろう」としました。
また、「今年のメッカ巡礼儀式では、純粋な心を持つ情熱に溢れたイラン人の巡礼者の姿が見られない。だが、彼らの心は世界中の巡礼者と共にあり、彼らのことを考えている。そして、呪われた圧制者たちによって、彼らが損害を蒙らないことを祈っている」としています。