アーバーン月13日に関する最高指導者の表明
アメリカ大使館占拠事件の記念日に際し、イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、生徒や学生数千人と会談しました。
マッキー解説員
イスラム革命勝利後、テヘランのアメリカ大使館はイスラム革命に対する陰謀や諜報活動の中心となりました。このため、革命的な学生は1979年11月、アメリカ大使館を占拠し、この行為を「スパイの巣窟の占拠」と呼びました。
ハーメネイー師は、生徒や学生を前に、ホメイニー師がこのスパイの巣窟の占拠を、「第二の革命」と呼んだことについて、「これは革命前後のイラン国民に対するアメリカの陰謀のためだった。革命的な若者たちは大使館を占拠することでアメリカの陰謀を退けた」と語りました。
スパイの巣窟の占拠後、ホメイニー師の方針に従う学生らは、重要な文書を手に入れました。ハーメネイー師は、アメリカ大使館から入手した文書に関して、「これらの文書は、イラン国民に対するアメリカの陰謀や敵対の深さを明らかにした」と語りました。ハーメネイー師は、大使館占拠の合法性について、「スパイの巣窟の占拠は、覇権主義大国の陰謀や敵対に対する当然の反応だった。彼らは長年イランを自分のものとし、イラン国民の富や資源を奪ってきた。だがイスラム革命の勝利によりイランはその手から逃れた」と語りました。
アメリカ大使館占拠記念日におけるハーメネイー師の表明の一部は、主に、イランに対するアメリカの約束不履行、信用のなさ、敵対についてでした。アメリカの体制の本質はおよそ38年前と変わっていません。アメリカはわずかでも機会を見つければ、イランに打撃を与えることを惜しみません。ハーメネイー師は、「アメリカの覇権主義政府の政策や本質は、過剰な要求に基づいており、長年こうした政策を世界各地、とくに西アジアや革命前のイランで追求してきた」と述べました。最高指導者は、「もし革命の当初に少しでも気を許し、ホメイニー師がアメリカに抵抗していなかったら、扉から追い出された敵は窓から入ってきただろう」としています。
ハーメネイー師は、アメリカに対してホメイニー師が抵抗したもう一つの理由として、人間的な価値の擁護を挙げ、「アメリカの体制は人間的な価値から遠く離れており、ホメイニー師は『あらゆる叫びをアメリカに向けて吐き出せ』と言ったが、それは人間的な価値に合致しない政府や体制に対する反対を意味している」と語りました。
アメリカの約束不履行と信用のなさの最たるものは、イランと6カ国の核合意の中に見られます。アメリカ政府はこの合意の実施において取り決めた協力を実行しないだけでなく妨害をも行っています。ハーメネイー師はこれに関するアメリカの約束不履行をイランへのアメリカの敵対継続の明らかな例だとしました。ハーメネイー師は、発展のための最も重要な方法はアメリカやその同盟国との協議ではなく、国内の力に頼り、アメリカの敵対政策に対して賢明になることだとしています。