一日一冊、本の紹介(24)
https://parstoday.ir/ja/news/iran-i23173-一日一冊_本の紹介_24
アメリカの政治学者、マイケル・パレンティの著書、「少数者のための民主主義」は、モハンマド・ショジャーイアーンとモハンマド・アラブザーデの翻訳により、最近、イランで出版されました。
(last modified 2025-08-16T09:55:59+00:00 )
12月 21, 2016 19:42 Asia/Tokyo
  • 一日一冊、本の紹介(24)

アメリカの政治学者、マイケル・パレンティの著書、「少数者のための民主主義」は、モハンマド・ショジャーイアーンとモハンマド・アラブザーデの翻訳により、最近、イランで出版されました。

パレンティは、現代のアメリカの最も著名な著作家、批評家の一人で、歴史、政治、経済の分野で研究を行っています。この本の中で、作者は、数々の統計を用いることにより、アメリカの政治、経済、社会構造を批評し、その内部の本質的な問題を明らかにしています。

「少数者のための民主主義」という本は、世界中の大学関係者の注目を集め、さまざまな言語に翻訳されています。専門的な内容でありながら、読みやすい文体であるため、この本は多くの一般的な読者にとっても利用できるものです。

パレンティは、この本の一部で次のように記しています。「アメリカ政府の多くの政策は、資本家に利益をもたらす一方で、他の人々にとっては大きな損害になっている。富裕層はますますその富を増やしていき、何に使ってよいのか分からないほどである。そして貧困ライン以下、あるいはそれに近い生活を送る人々の数は、なおも増加している」

作者によれば、アメリカの政治体制は金銭至上主義です。アメリカ社会には大規模な政治的弾圧が存在し、金銭至上主義に反対し、公共の利益を守る機関やメディアが常に粛清されています。このような体制の中で、選挙も存在しますが、それは資本主義や金銭至上主義を覆い隠すものです。なぜなら、選挙で勝利する、さらには候補者になるのでさえ、莫大な資金を必要とするからです。

「少数者のための民主主義」には次のようにあります。

「この社会には、法体制、法治主義、政治グループ、メディア、企業組合、大学といった機関は、その監視的な機能を果たせるよう、独立した中立的な立場を示さざるを得ない。彼らは時には、政府やその他の資本主義機関に対して批判的な立場を取り、ある程度、決定権を人々に委ねる必要がある」

こうした中、驚いたことに、作者は、アメリカの国内外の政策を導く上でのシオニストロビーやユダヤロビーの役割について、一言も触れていません。とはいえこの本は、アメリカの政治体制の機能に関して詳細な分析や情報を提示しています。

「少数者のための民主主義」は、全部で592ページあります。