一日一冊、本の紹介(25)                        
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「イスラム美術と建築」という本は、イスラム芸術に関する基本研究所です。
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12月 24, 2016 15:50 Asia/Tokyo
  • 一日一冊、本の紹介(25)                        

「イスラム美術と建築」という本は、イスラム芸術に関する基本研究所です。

この本は、リチャード・エッティングハウゼンという研究者が記し、さまざまな王朝の時代のイスラムの建築と芸術の変遷について述べられています。この研究の対象は、1250年から1800年までの時代の太平洋やインド、ヨーロッパやアジアにまたがるイスラム領土となっています。

「イスラム美術と建築」という本は、研究と編集のスタイルの点で、イスラム美術の考古学者であったオレグ・グラバールとエッティングハウゼンのイスラム芸術と建築に関する共著を引き継いだものとなっています。

この本は歴史の順に章が進んでおり、その後、地理ごとに分けられ、その中で、イスラム領土の芸術や建築の社会学的な分析が行われています。この本の写真は鮮明で、美しさを添えると共に、記述された情報を補うものとなっています。

この本には次のようにあります。「イスラム芸術では、幾何学模様やアラベスク模様など、繰り返しの要素が多く見られる。アラベスク模様は、イスラム芸術では、神が創造した壮大な自然の象徴として用いられている。このような見解はすべての人によって認められたものではないが、自然をそのままの形で表そうとしないことは、“完璧にできるのは神のみだ”という芸術家の謙虚さをあらわすものと考えられている」

この本は続けて、イスラム芸術をあらわす最も重要なもののひとつは、建築であり、特にイスラム建築芸術を代表する、柱と4つのエイヴァーン・テラスを持つモスクだとしています。それらの壮麗な建物は、イスラム文明の異なる文化の影響を示すと同時に、その建設は、世界のどこにあろうと、たった一つのモデルに従っているのです。