イラン国会議長、アメリカの国家安全保障戦略の誤りを指摘
-
ラーリージャーニー国会議長
イランのラーリージャーニー国会議長が、「アメリカは国家安全保障戦略の中で、イラクとシリアのISISは自分たちが消滅させたとしているが、イラン、ロシア、トルコがISISを消滅させたのであって、アメリカは何の役割も果たしていなかった」と語っています。
イラン国会通信によりますと、ラーリージャーニー国会議長は、24日日曜、パキスタンの首都イスラマバードで、「アメリカは麻薬の密輸を撲滅していると主張しているが、NATO北大西洋条約機構とアメリカが2001年からアフガニスタンに駐留したことで、アフガニスタンの麻薬の生産量は9000トンに達し、45倍となった」と述べました。
また、「アメリカの国家安全保障戦略では、パレスチナとシオニスト政権の和平の実現に触れているが、アメリカは最近、パレスチナの意向に反して、大使館を聖地ベイトルモガッダスに移転しようとしている」と述べました。
さらに、アメリカは地域に緊張を生み出そうとしているとして、「中国の勢力拡大に対してアジア諸国を支援し、大量破壊兵器の脅威から守るという主張は、偽りの主張だ」としました。
ラーリージャーニー議長は、「アメリカは世界各国に問題を生み出す国となっており、民主化を求めているのではなく、地域の独裁国家を支援している」と強調しました。
イラン、パキスタン、アフガニスタン、中国、ロシア、トルコの議会の議長は、イスラマバードで行われた、テロ対策の問題や地域協力の役割について話し合う協議に参加しました。
ラーリージャーニー国会議長は、この会議の傍ら、ロシアのウォロジン下院議長と会談し、「イランがイエメンのシーア派組織フーシ派にミサイルを提供しているというアメリカの主張は、根拠がない」と語りました。