イラン国家安全保障最高評議会書記、「イランの防衛力の強化は抑止政策の一環だ」
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シャムハーニー国家安全保障最高評議会書記とルドリアン外務大臣の会談
イランのシャムハーニー国家安全保障最高評議会書記が、イランの防衛力、特にミサイル能力の強化は、抑止政策を実施する上で避けられないものだとしました。
シャムハーニー書記は、5日月曜、フランスのルドリアン外務大臣とテヘランで会談し、「イランのミサイル能力は、他国を脅かすものではなく、その開発は、政治的な問題の影響を受けずに、国家の潜在的な脅威や安全保障上のニーズに従ったものだ」と語りました。
さらに、イラクとシリアにおけるテロとの真の戦いでのイランの努力に触れ、「イランの多くを犠牲にしたテロ対策がなかったら、この危機は、フランスをはじめとするヨーロッパに広がっていただろう」と述べました。

シャムハーニー書記は、フランスでイランの反体制派テロ組織のメンバーが自由に活動していることに触れ、「フランスにいる、イランの罪のない大勢の人々に対してテロを行ってきたテロ組織への対策をフランスが講じていないことは、フランスのテロ対策における国際的な責務に反している」と語りました。
また、ヨーロッパが核合意における取り決めの完全な実施を急ぐ必要性を強調し、「アメリカを核合意に残留させるためにヨーロッパが行っている政策は誤りであり、トランプ大統領の心理ゲームに屈することを意味する」と語りました。
さらに、一部のヨーロッパ諸国のイエメン問題を巡る最近の決議案は、西側諸国がイエメンの大量虐殺や人権侵害、人道的な悲劇に無関心であることを示しており、希望を失わせるものだったとしました。

一方のルドリアン外相もこの会談で、核合意に対するイランの積極的な対応と取り決めの完全な実施を賞賛し、「フランスは、核合意の締結国が取り決めを遵守する必要性を訴えると共に、アメリカの立場によってこの国際合意がもろくなっていると考えており、それに反対する」と語りました。
ルドリアン外相は、フランスやその他のヨーロッパ諸国が、イランとの銀行手続きの簡易化を目的に行ってきた措置に触れ、「まもなく、イランとフランスの本格的な銀行取り引きの開始に向け、新たな方法が発表されるだろう」と述べました。